IB(国際バカロレア)、Japanese A Literature(日本語A文学)の科目選択や勉強法、対策について

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う500名以上の帰国子女教師が、自身の経験を生かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。本ページでは、IB 44点を取得した常盤先生(東京大学)を中心に、IB高得点取得者からIB Japanese A Literature(日本語A文学)HL/SLの科目選択勉強法試験対策に関する有益な情報を集め、まとめました。ぜひ今後の勉強にお役立てください!
 

<本ページの内容>
【1】IB Japanese A Literature(日本語A文学)の勉強法や科目選択における特徴について

【2】スコアアップのコツと最終試験対策について

 

帰国子女枠 帰国枠

【IBで44点を取得した常盤先生】
所属大学:東京大学

滞在国:オランダ/シンガポール

指導可能科目:Physics/ Math/ Chemistry他

IBで高得点をとるには、HLとSLの違いを知った上で科目を選択し、科目ごとの試験や特徴を抑えた対策をすることが重要です。科目選択に関してお悩みの方、IB Japanese A(日本語A)を勉強されている方は、以下の情報をご覧ください。

 

IB Japanese A(日本語A)の勉強法や科目選択における特徴について

IB Japanese A Literature(日本語A)SL(Standard Level)

<Japanese A Literature(日本語A)SL(Standard Level)の概要>

SLでは10冊の文学作品を読むことが要求される。指定翻訳作品リスト(PLT)と指定作家リスト(PLA)の中から物語や小説、随筆、評論、詩歌、戯曲などの作品を読まなくてはならないため、履修する生徒は高い日本語力かつ、読解力を持つ必要がある。具体的には、日本の高校の教科書では抜粋文として取り扱われる夏目漱石の「こころ」などの小説を丸々1冊読み、分析し意見を述べる能力が求められる。文中の抽象的な表現を理解し、文学的考察することが大切である。読解力や作者の意図を想像する発想力を持つ生徒ほど有利である。

文学的価値のある作品: IB Japaneseで読む文学作品は、IBが公表している「指定作家リスト」の中から担当教師が選ぶ仕組みになっている。夏目漱石や三島由紀夫、川端康成、安部公房など、日本の高校の教科書で取り扱われるような作家の小説が課題図書となる。
 

【SL経験者の体験談・アドバイス】
・日本語は苦手ではなかったので苦労しませんでしたが、繰り返し読んだ方が話しの流れが覚えられる他、分析に漏れがないか確認できるので、油断せず試験に向けて本は2回ぐらい読んでおくべきだと思います。

・課題の内容はあまりHLと変わりませんが、要求される読解力や文章力などのレベルがHLより低いので、より高得点が見込めます。

・Japanese以外にHLで取りたい科目がある人におすすめです。例えば理系科目でHLを取りたい人は、Japanese HLを取る能力があるにもかかわらず、SLを取っていました。

IB Japanese A(日本語A)HL(Higher Level)

<IB Japanese A(日本語A)HL(Higher Level)の概要>

HLでは13冊の文学作品を読むことが要求される。冊数はSLより多く、評価目標にもHLのみ対象となる目標が2つある。1つ目は文学の技法の効果や文体と意味の関係性いについて詳細に分析し、細部にわたって論じる能力を示すこと2つ目は文学作品について一貫性のある詳細な文学作品の論評を書く能力を示すことである。

 

 

【HL経験者の体験談・アドバイス】

・口頭試験にも備えて内容、形式、文体など細かい要素に注意して本を読みました。時代背景の理解も深めて、試験への準備を万全にしました。

・文章を大量に書く必要があるので帰国受験で課される小論文の練習にもなりました。

・日本語で論文を書いたりプレゼンを行うことができる生徒にとっては比較的良い評価が取りやすい科目です。日本語が維持できると同時に、高得点が見込めるのでネイティブ同等の日本語力を持つ日本人のほとんどは取っていました。

IB Japanese A(日本語A)学習内容
<IB Japanese A(日本語A)学習内容>

Part 1: Works in Translation (翻訳作品):

日本語に翻訳された外国文学 SL:2冊 HL:3冊

例)「異邦人」、「ゴドーを待ちながら」、「存在の耐えられない軽さ」、「カラマーゾフの兄弟」、「人形の家」

Part 2: Detailed study (詳細分析):

ジャンルが違う文学作品 SL:2冊 HL:3冊

例)【戯曲と説話の場合】「近代能楽集」(戯曲)と「遠野物語」(説話)、 【詩集と古典の場合】「二十億光年の孤独」(詩集)と「おくのほそ道」(古典)、 【古典と短編の場合】「雨月物語」(古典)と「楢山節考」(短編)

Part 3: Literary genres (文学ジャンル):

同じジャンルの文学作品 SL:3冊 HL:4冊

例)【すべて長編小説の場合】「こころ」、「雪国」、「箱男」、「斜陽」、「午後の曳航」、「舞姫」

Part 4: Options (オプション):

教師が任意に選んだ文学作品 SL:3冊 HL:4冊


 

 

スコアアップのコツと最終試験対策

IB Japanese A(日本語A)の勉強には多くの勉強量と時間が必要とされます。IBにおいては決められた採点基準や独特の勉強法があるため、コツをつかんで対策をするだけで勉強の効率が良くなりスコアが取りやすくなります。そのため、躓いたときにはすぐに解決することも必要です。分からないことがあったらすぐに経験者や教師に聞くなどして解決しましょう。

IB Japanese A(日本語A)の評価配点

External assessment (外部評価)

・Paper 1: 20%

・Paper 2: 25%

・Written Assignment (記述課題): 25%

Internal assessment(IA)(内部評価)

内部評価は、学校の教師によって評価され、コースの終わりにIBOが外部的に照合する形式である。

・Individual Oral Commentary (IOC) : 15%

・Individual Oral Presentation (IOP) : 15%

 

IB Japanese A(日本語A) 勉強法・アドバイス

IB Japanese AではHL、SLともに文学作品をどれだけ理解し、その分析を文字に起こせるかが試されます。実はIB Japanese Aでは日本語力だけでなく「分析」の質も評価の対象として重視されるので、日本語に堪能な生徒でも高評価を取れないことがあります。せっかくの母語の科目で高評価を取り損なわないためにも、分析の質を上げるアドバイスを以下で紹介いたします!



①形式、内容に分けて分析を行う。

・形式について

文学作品の分析をする際に、最も取り掛かりやすい方法が作品の「形式」を見ることです。(作品は何章で構成されているのか、物語のどの部分で段落分けされているのか、など。) 作品の構成また形式を詳しく見ていくことで、起承転結はどの部分で起きているのか、筆者は作品のどの部分に一番思い入れがあるのか、などと想像が膨らみやすくなり、作品への理解も深まります。

 

・内容について

次に、内容を見ていきます。具体的には題材や場面設定、登場人物などです。作品を読む上で真っ先に検討すべきなのが題材です。題材が決まったら、次は景色描写、登場人物の言動及び描写がどのように題材と関わっているのか見ていくと良いでしょう。


②他者の視点を取り入れる。

分析は生徒の主観が強く反映されるので、どうしても偏った見方になりがちです。最終的に試験で書くことになる分析論文の質を上げるためにも、文学を読んでいる段階でクラスメイト、教師、家庭教師などとディスカッションを繰り返すと良いでしょう。他の人の考え方に触れることで自分の視点にも客観性が生まれる他、作品の理解も深まります。

分析は文学作品を読みながら行うと、効率良く詳しい分析が出来上がります。また、論文に使えそうな引用部分を見つけた場合は、本のページに直接付箋を貼ったり、ノートにメモをとったりして振り返りやすいようにしましょう。

 

IBでJapaneseを取りたいけれど地域や学校に先生がいない、とお悩みの生徒様へ

EDUBALでは、IBでJapaneseを取りたいけれど先生がいない、Self-taughtのサポートをして欲しい、といった生徒様に、IB JapaneseのSelf-taughtのサポートを行っています。

詳しくは、IB Japanese Self-taught対策コースページをご覧ください。
 

 

IB Japanese A(日本語A) Final Exam(最終試験) 対策

IB Japaneseの試験内容は上記の通り、Paper 1とPaper 2から構成されています。どちらも文学作品を分析し、論文形式で解答するので問題の内容には大差ないとも考えられますが、アプローチの仕方や点数を上手く取るコツは異なります!

Paper 1 対策

Paper 1では小説やエッセイなど任意の文学の抜粋部分、または詩を分析してコメンタリーを書くことが要求されます。この試験で試される能力は、初見の文学作品をどれほど理解し、細かく分析できるかです。「IB Japanese勉強法・アドバイス」の項目でも述べた通り、分析には点数を取りやすい方法がありますので、形式、内容という順序で分析していくと、まとまったコメンタリーが書けます!

しかし、初見の文章で一番心配なことは、作品の内容、題材また筆者の意図が全く分からないときです。作品が一体何の話をしているのか分からなかった場合、どうすればいいのでしょうか?
経験者の視点からアドバイスさせてもらうと、「分からなくても書く!」以外にありません。そして分からないまま書いても、点数が全く取れない、とは限りません。たとえ自分の解釈が模範解答とかけ離れていても、筋が通った、説得力のある理論を立てることができれば、IBはそれを評価してくれます。

初見の文章を分析することに不安がある方はPaper 1のPast papers(過去問)を何年分か入手して、練習するといいでしょう。その際、時間短縮をしたい方は分析論文を一から書くのではなく、「分析できる要素を文中からできるだけ探して題材を考える」ことを行い、表などにしてまとめると見やすいです!
 

Paper 2 対策

Paper 2では授業で学んだ文学作品を用いて論文を書くため、万全な準備をすることは可能です。Paper 2で課される問題は比較的抽象的であるため、自分の得意な分野(一番詳しく分析できている要素)に誘導することができます。例えば「文学作品の流れ」「景色描写について」「鍵となる登場人物がどのような影響を及ぼしているのか」などのトピックについて文学作品を分析することが求められます。このように文学作品全てに該当するような問題が課されるので、Paper 2のPast paper(過去問)を何年分か集め、一つ一つの問題に対して各文学作品の分析をまとめておけば、Final Exam(最終試験)でどのような問題が出されてもすぐに対応できるでしょう。

 

IA(Internal Assessment)、EE(Extended Essay)などについて

IB Japanese A(日本語A) Internal assessment (IA)(内部評価) 対策

IB Japanese AのIA(内部評価)には、上に述べた通り、IOC(Internal Oral Commentary)とIOP(Internal Oral Presentation)の2種類があります。

 

<IB Japanese A IOC(Internal Oral Commentary)対策>

IOCでは多くの場合、ある筆者の詩集のうちのいずれかの詩が選ばれます。完璧なIOCを行いたい場合は、出題される可能性のある詩を全て分析し、文章化しておくことをお勧めします。多くの要素を限られた時間で分析することが求められるので、あらかじめ分析内容を文章として暗記しておくと綺麗な日本語でスラスラと口頭分析を行うことができます。

詩を分析する際に詳しく見るべき要素は以下の通りです。順序立てて分析するとよりまとまったIOCを行うことができるでしょう。

・形式:漢字やひらがなの使い方、反復法による詩のリズム、語尾が統一され韻を踏んでいるかどうか、など

内容:筆者の背景と詩の関係、詩の中で使われている題材の全体的なイメージ、比喩の分析、など

 

<IB Japanese A IOP(Internal Oral Presentation)対策>

IOPでは授業で学んだ文学作品を元に、自由にテーマを選んでプレゼンを行います。10-15分の時間制限で、順序立った説得力のある分析を発表しなければなりません。以下ではIOP対策、アドバイスを紹介します!


①テーマ選びはPaper 2を参考に:プレゼンのテーマを決めきれない場合は、Paper 2の過去問などを見ると良いでしょう。「登場人物の比較」「比喩など技法の効果」「筆者自身の障害と登場人物を照らし合わせる」「社会と個人」など、あらゆる作品に該当するテーマや、その作品特有の題材(宗教、女性の役割、生死、など)をテーマにしても良いでしょう。


②論文形式で発表する:論文の構成のように、[作品の紹介、要約→テーマ、議題発表→根拠(引用)を幾つか述べ、一つ一つを分析→まとめ]の流れで発表すると説得力のあるプレゼンを行うことができます。

③プレゼン能力も大事:IOPのCriteria(クライテリア)、すなわち評価基準にはプレゼンの形式やビジュアルを評価するものがあるので、なるべく観客が見易い、解りやすいスライド及びプレゼンを作ることが重要です。例えば文字が見やすいようにスライドの配色・デザインを工夫したり、引用文を用いる時に必ずページ数をつけるなど、細かい配慮も重要です。

④丁寧で適切な日本語を用いる:口頭で分析を行うと口調が乱れてしまいがちですが、「日本語」のレベルもCriteria(クライテリア)の一つになっているので丁寧な日本語を用いることに気をつけましょう。

 

IB Japanese A Extended Essay (EE) (課題論文)対策

IB JapaneseのExtended Essay(課題論文)は3種類あります。一つ目は、日本語の文学作品を深く掘り下げて分析を行う論文、二つ目は日本語翻訳された外国文学を原文と比較する論文、三つ目は言語を研究する論文です。IB Japanese Aでは主にLiteratureしか教えられていないため、IB JapaneseでEE(課題論文)を書く生徒の多くは一つ目及び二つ目のカテゴリの論文を書きます。EE(課題論文)に使う文学作品は授業で分析したものも使用可能ですが、その場合は授業内容の範疇を超えた、生徒が独自で考えたオリジナリティのある分析が求められます。一方で新しい文学作品を選ぶ場合はIBが認定した筆者の作品に限らず、十分な文学的価値がある作品ならば自由に選ぶことができます。また、EE(課題論文)はJapaneseで書く場合、8000字程度の長さを書かなくてはならないので、多くの生徒は1冊ではなく、2冊選んで論文を書きます。

IB JapaneseのEE(課題論文)を書く上で多くの生徒がまず初めにつまづくところが、Research Question(議題)選びです。IB JapaneseでExtended Essayを書きたいけれどResearch Questionを何にすればいいのか分からない、といった生徒のために下にいくつかResearch Questionの参考例を紹介します!(※本来のResearch Question(議題)は疑問形で表現することが望ましいので、以下の例はあくまでもResearch Questionの元になるアイデア例です)



・筆者Aの『初期の作品』と『最新の作品』を比較し、宗教に対する考えが変化したかを調査する

・『古典』の筆者Aの現代語訳と筆者Bの現代語訳を比較し表現や描写の差異を分析する

・『任意の作品A』と『任意の作品B』における女性主人公の重要性

Research Questionのテーマは、社会問題にかかわるものが定番です。というのも、ほとんどすべての文学的作品はジェンダーや宗教、個人と社会、貧困など多少は社会問題と関連しているからです。これらの社会問題を念頭に置いて文学作品を読めば、Research Questionが思いつきやすくなるでしょう。


EDUBALの教師はIB Japanese A(日本語A)のIA、EEなどのエッセイ添削にも対応します。

詳しくはEssay(小論文)添削サービスをご覧ください。

Extended Essayの概要や対策法、スコアアップのコツが知りたい方はExtended Essay(課題論文)ページをご覧ください。

 

IB Japanese A(日本語A)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)について

IB Japanese A(日本語A)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)はこちら(IBOホームページ)でご確認ください。

 

 

教師は全員帰国子女!オンライン家庭教師EDUBALの特徴

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う500名以上の帰国子女教師が、自身の経験を生かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。オンラインなので世界中のどこからでも指導を受けることができます。また、帰国受験、IB取得という経験を持つからこそ生徒様の悩みに寄り添った指導や相談に応じることが可能です。IBを勉強している人特有の課題でもあるTOK(Theory of Knowledge)やEE(Extended Essay)などのご相談も可能です。IBの勉強の仕方や進め方に関して分からないこと、Math(数学)で満点を取得した人に聞きたいことなどございましたらお気軽にご相談ください!IBを経験した先生達が無料でお答えします。

 

(EDUBALのIBを経験した教師例)

 

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教師氏名: 岡崎 先生
滞在国: ブラジル  
所属大学: 早稲田大学 文化構想学部
【教師の特徴】
人に教えることが好き!
詳細インタビュー

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教師氏名: 酒井 先生
滞在国: カナダ
所属大学: 筑波大学 医学部
【教師の特徴】
IB英語・理系科目に幅広く対応!
詳細インタビュー

 

※他の科目について、もっと詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

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