IB(国際バカロレア)Visual Arts(美術)の科目選択や勉強法、対策について

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う500名以上の帰国子女教師が、自身の経験を生かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。本ページでは、ドイツでIB Visual Arts(美術)を勉強した阿部先生(一橋大学)を中心に、IB高得点取得者からIB Visual Arts(美術)HL/SLの科目選択勉強法試験対策に関する有益な情報を集め、まとめました。ぜひ今後の勉強にお役立てください!

 

<本ページの内容>
【1】IB Visual Arts(美術)の勉強法や科目選択における特徴について
【2】スコアアップのコツと最終試験対策について

 

【ドイツ(デュッセルドルフ)でIB Visual Arts(美術)を勉強した阿部先生】

阿部

所属大学:一橋大学 社会学部
指導可能科目:IB (SL)経済/化学/数学 (HL)日本語A/英語B

>>阿部先生の教師インタビューはこちら


IBで高得点をとるには、HLとSLの違いを知った上で科目を選択し、科目ごとの試験や課題の特徴を抑えた対策をすることが重要です。科目選択に関してお悩みの方、IB Visual Arts(美術)を勉強されている方は、以下の情報をご覧下さい。

IB Visual Arts(美術)の勉強法や科目選択における特徴について

IB Visual Arts(美術)SL(Standard Level)
<IB Visual Arts(美術)SL(Standard Level)の概要>

IB visual arts(美術)は、芸術家として技術的に熟達して自信を持つために、課題をこなしながら問題解決のための分析的能力、拡散的思考を発達させるコースである。異なる観点と異なる文脈で美術を探究し比較することに加えて、同時代の芸術活動および表現手段と幅広く関わり、体験し、批判的に熟考すること、世界中の表現的・美的多様性への理解を深めることが求められている。このコースは、大学などの高等教育で美術を学びたい生徒だけでなく、美術を通して生涯続く豊かさを捜し求めている生徒のためにも設計されている。SLの生徒の場合、学校での指導時間は150時間である。

 

【SL経験者の体験談・アドバイス】

・美術コースには、SLとHLのいずれについても事前に学習しておくべきトピックはありません。美術が好きであれば大丈夫!
・IBの他の座学科目のストレス解消になるのでおすすめです。
・完成した作品だけでなく、調査・制作の過程から評価の対象になるので、ひとつひとつの作業過程を大切にしましょう。

 

IB Visual Arts(美術)HL(Higher Level)
<IB Visual Arts(美術)HL(Higher Level)の概要>

HLの生徒の場合、学校での指導時間は240時間である。SLの生徒とHLの生徒が合同で授業を受ける学校も多いようだが、仕上げる作品の数や提出するprocess portfolioのページをスキャンした画像ファイル数などに大きな差*がある。
※詳細については以下の「配点」を参照してください。
※Process portfolio:多様な美術活動で行った実験、探究、修正 および改善を示す資料のこと。Visual arts journalおよび他のスケッチブック、ノート、フォリオなどから抜き出したもの。

 

【HL経験者の体験談・アドバイス】

授業時間外にも多くの時間を費やすことになるので、美術が好きであることはこの科目を選択するのに最も必要な条件だと思います。
・ただ絵を描くだけではなく、メッセージ性のある作品を仕上げる力が必要です。
・自分の考えや世界観を、視覚的に他者に伝えることが好きな人におすすめです。

 

IB Visual Arts(美術)学習内容
<IB Visual Arts(美術)学習内容>

IB Visual Arts のコア領域:
・Visual arts in context
・Visual arts methods
・Communicating visual arts
これらのコア領域を、理論的実践・作品制作の実践・キュレーションの実践を通して研究する。

 

美術コースを修了した生徒には、次のことが期待されます。
① 特定の学習内容の知識と理解
② 知識と理解の応用と分析
③ 総合し分析、判断する力
④ 適切な技能や技法の選択、活用、および応用

スコアアップのコツと最終試験対策

IB Visual Artsの勉強には多くの勉強量と時間が必要とされます。IBにおいては決められた採点基準や独特の勉強法があるため、コツをつかんで対策をするだけで勉強の効率が良くなりスコアが取りやすくなります。そのため、躓いたときにはすぐに解決することも必要です。分からないことがあったらすぐに経験者や教師に聞くなどして解決しましょう。

 

IB Visual Artsの評価配点

SLの評価配点

External assessment tasks(外部評価課題): 60%
・Task 1: Comparative study(比較研究)(20%)
最低2人の異なる芸術家による最低3つの異なる芸術作品を比較する。論評したものは10~15枚の画像ファイルで提出する。

・Task 2: Process portfolio(40%)
作品に関する9~18ページの画像ファイルを提出する。提出される作品は、作品制作の形式を2つ以上とっている必要がある。また、それらは異なるジャンルから選んだものでなくてはならない。
※作品制作の形式及びジャンルについては下記の表を参照

Internal assessment tasks(IA) (内部評価課題): 40%
・Task 3: Exhibition(作品発表)
それぞれにキャプション(1つの作品につき最大アルファベット500字)を付け、4~7作品。それに加えて400words(日本語の場合は800 字)以内のRationaleを書く。
※キャンプション:作品タイトル、表現 技法、サイズおよび制作意図を記入したもの
※Curatorial rationale:生徒が自身の作品制作、作品発表に対する制作意図を明確に説明するもの

 

HLの評価配点

External assessment tasks(外部評価課題): 60%
・Task 1: Comparative study(比較研究)(20%)
SLの内容に加え、3~5枚の画像ファイル上で、自身の作品と実践が考察した芸術作品および芸術家からどれほど影響を受けたかを分析する。また、使用した資料のリストを提出する。

・Task 2: Process portfolio(40%)
作品に関する13~25ページの画像ファイルを提出する。提出される作品は、作品制作の形式を3つ以上とっている必要がある。また、それらは2つ以上のジャンルから選んだものでなくてはならない。
※作品制作の形式及びジャンルについては下記の表を参照

Internal assessment tasks(IA) (内部評価課題): 40%
・Task 3: Exhibition(作品発表)
それぞれにキャプション(1つの作品につき最大アルファベット500字)を付け、8~11作品。それに加えて700words(日本語の場合は1400字)以内のRationaleを書く。
※キャンプション:作品タイトル、表現 技法、サイズおよび制作意図を記入したもの

 

ジャンル 作品制作の形式の例
平面の形式 デッサン(木炭、鉛筆、インク)、絵画(アクリル、油、水彩)、版画、グラフィックなど
立体の形式 彫刻、デザイン(ファッション、建築)、テキスタイルなど
カメラやビデオ、スクリーンを用いた形式 アニメーション、カメラを使った表現手段(静止画像、動画)など

 

 

IB Visual Arts(美術)勉強法・アドバイス

IB Visual Artsを勉強するにあたり、おすすめの勉強法を紹介します。
 

①テーマを決めて作品を広げる!
何かテーマを決めて複数の作品を作ることで、自分が伝えたいことを多様な方法で他者に表現することができます。ひとつの作品を連作として仕上げるのも有効でしょう。
 

②いろいろなmedia(表現手段・材料)を試す!
画用紙、キャンバス、立体…チョーク、ペン、水彩、油、アクリル…気になるmedia(表現手段・材料)は積極的に試しましょう。同じ対象物を描くとしても、異なるmedia(表現手段・材料)を用いれば全く新しい世界が広がります

 

③こまめにVisual arts journalに作業過程を記録する!
Visual arts journalはこまめに書きましょう。どんなステップで作品を仕上げたのか?何を考えながら作業したのか?なぜその技法を採用したのか?どこを工夫したのか?どんな失敗にどんな対処をしたのか?表現手段の実験、意志決定、芸術的意図の形成についての振り返りを行うことも重要です。また、Visual arts journalは、他の誰でもない自分がその作品を作った、という証拠にもなります。
※Visual arts journal:体験したことや学習したことを、印象、振り返りおよび関連するすべての研究と共に記録するもの
 

④アイディアが浮かんでこないときこそブレインストーミング!
何を描いたら・作ったらいいのかわからない!そんなときは大きめの紙を用意して、ブレインストーミングをしましょう。自分のテーマなどを中心にして、自由な連想からできるだけたくさんの単語・考えを書き出します。それらの単語を足し算・かけ算して、具体的な作品のアイディアに繋げましょう
 

⑤隙間時間を活用して作業を進める!
学校によっては、IB生には週に何コマか授業のないコマがありますし、そうでなくても昼休みや放課後の時間を活用して作業を進めましょう。私は、作品発表の展示会の直前はほぼ全ての空きコマを美術室での作業に当てていました。特に、大きなキャンバスでの作業は、家では難しいので学校にいる間に着実に進めましょう。

 

IB Visual Arts(美術) Final Exam(最終試験)対策

IB Visual Arts External assessment(外部評価)対策

・Task 1: Comparative study(比較研究) 比較研究では、異なる芸術家による芸術作品を分析し、比較してください。この課題の目的は、多様な文化的背景で芸術作品を探求することです。3つ以上の作品(そのうち2つの作品は異なる芸術家によるものである必要があります)を調査し、比較することになります。この際、美術館、ギャラリー、展覧会などに足を運ぶことは、有益な直接体験の機会になるでしょう。また、解釈をする際には、信頼性のある情報で支持する必要があるので十分な情報収集を行いましょう。参考資料の記載は忘れないでください。
・Task 2: Process portfolio 作品制作の技術を広げるために、多様な技術、テクノロジー、効果や過程を試し、探求していることを示すものを提出しましょう。その作品を作るきっかけ、その表現方法・画材・展色材を選んだ理由、その構成を採用した経緯、などを示す日記や、スケッチブック、ノートなどが挙げられるでしょう。
 

【経験者の体験談・アドバイス】
・毎回作業後に制作の進捗をスマホ等で撮影しておくと、後々Visual arts journalが書きやすくなります。
・考えたことや、試したことなど、最終的な作品に至るまでの経緯を記録することが大切です。
・スキャンして提出した資料はスクリーン上で評価されるため、文字が鮮明に判読可能であるように万全を期しましょう。

 

IA(Internal Assessment)、EE(Extended Essay)などについて

IB Visual Arts(美術) Internal assessment(IA)(内部評価)対策

Exhibition(作品発表)では、技術的能力、一貫性、広がりと深さ、道具・技術・手順を適切に使えていること、展示を見る人について熟考したこと、などを示す必要があります。集合作品の場合(2部作、3部作、シリーズ作品など)は、「作品タイトル(2部作)」というように括弧書きで明記する必要があります。

 

【経験者の体験談・アドバイス】
・作品を展示する背景など、展示の全体像も工夫しましょう。
・他の芸術家のイメージを意図的に「流用」している場合は、キャプションに元のイメージの出典を明記しましょう。
・学校の先生から積極的にアドバイスや情報をもらいましょう。教師が学習成果物の草稿を編集することは固く禁じられていますが、一度だけそれを読んでもらい、改善する方法を口頭または文書で助言してもらうことができます。

 

IB Visual Arts Extended Essay (EE) (課題論文) 対策

自分が決めたトピックについて4000words以内でエッセイを仕上げることになります。具体的な作品や作家、芸術運動を批判的に評価したり、分析したりというように、明確な焦点を定めると良いです。生徒自身にとって興味深く、生徒独自の視点で調査できるトピックでこそ、説得力のある論理が展開できます。EEを通じて大学で必要とされるリサーチスキルや記述力を身につけましょう。

【トピックの例】

・ワシリー・カンディンスキーによる色の使用についての批判的評価
(A critical evaluation of the ways in which Wassily Kandisky used color)

・ヘンリー・ムーア(1898年生まれ)の作品において明らかにアフリカの影響が見られる範囲の分析
(An analysis of the extent to which African influences are evident in the work of Henry Moorse (b.1898) )

・シャオ・ルーの作品を通して分析した“アパートメント・アート”という用語の分析
(An analysis of the term “apartment art” examined through the work of Xiao Lu)

※IB Visual Arts Guide 2016より

 
<EE (課題論文) での注意点>
・一次情報や一次資料を積極的に使いましょう。具体的には、芸術家などに直接会って話を聞くことがおすすめです。
・狭すぎず、広すぎないトピックを選びましょう。

 

EDUBAL教師は、IB Visual Artsのエッセイの添削にも対応します。
詳しくはEssay(小論文)添削サービスをご覧ください。
Extended Essayの概要や対策法、スコアアップのコツが知りたい方はExtended Essay(課題論文)ページをご覧ください。

IB Visual Arts(美術)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)について

IB Visual Arts(美術)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)はこちら(IBOホームページ)でご確認ください。

 

 

教師は全員帰国子女!オンライン家庭教師EDUBALの特徴

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う500名以上の帰国子女教師が、自身の経験を生かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。オンラインなので世界中のどこからでも指導を受けることができます。また、帰国受験、IB取得という経験を持つからこそ生徒様の悩みに寄り添った指導や相談に応じることが可能です。IBを勉強している人特有の課題でもあるTOK(Theory of Knowledge)やEE(Extended Essay)などのご相談も可能です。IBの勉強の仕方や進め方に関して分からないこと、Visual Arts(美術)でお困りのことなどございましたらお気軽にご相談ください!

 

(EDUBALのIBを経験した教師例)

 

※各科目について、もっと詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

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