IB(国際バカロレア)、Chemistry(化学)の科目選択や勉強法、対策について

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う500名以上の帰国子女教師が、自身の経験を生かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。本ページでは、IB 44点を取得した常盤先生(東京大学)を中心に、IB高得点取得者からIB Chemistry(化学) HL/SLの科目選択勉強法試験対策に関する有益な情報を集め、まとめました。ぜひ今後の勉強にお役立てください!
 

<本ページの内容>
【1】IB Chemistry(化学)の勉強法や科目選択における特徴について
【2】スコアアップのコツと最終試験対策について

 

帰国子女枠 帰国枠

【IBで44点を取得した常盤先生】
所属大学:東京大学
滞在国:オランダ/シンガポール
指導可能科目:Physics/ Math/ Chemistry他

IBで高得点をとるには、コツを抑えた対策など効率の良い勉強が重要となりますが、自分の進路を見据えた科目選択も同様に重要です。科目選択に関してお悩みの方、Chemistry(化学)を勉強されている方は、以下の情報をご覧ください。

 

IB Chemistry(化学)の勉強法や科目選択における特徴について

Chemistry(化学) HL(Higher Level)

<Chemistry HL(Higher Level)の概要>
単元内容は、Coreと呼ばれるSLとの共通単元が11単元あり、その内の10単元にはHLのみが付加的に学ぶ範囲(Additional Higher Level)が存在する。
Option(*)はSLと同じように4つの選択肢から1つ選ぶが、範囲はSLより広い。

 
学習内容範囲/トピック:
Core:
Stoichiometric relationships(物質量と量的関係)/ Atomic structure(原子の構造)/ Periodicity(元素の周期性)/ Chemical bonding and structure(化学結合と構造)/ Energetics/thermochemistry(エネルギー論・熱化学)/ Chemical kinetics(反応速度論)/ Equilibrium(化学平衡)/ Acids and bases(酸と塩基)/ Redox processes(酸化還元反応)/ Organic chemistry(有機化学)/ Measurement and data processing(測定とデータ処理)

Additional Higher Level(AHL):
Atomic structure(原子の構造)/ The periodic table- the transition metals(周期表ー遷移金属について)/ Chemical bonding and structure(化学結合と構造)/ Energetics/thermochemistry(エネルギー論・熱化学)/ Chemical kinetics(反応速度論)/ Equilibrium(化学平衡)/ Acids and bases(酸と塩基)/ Redox processes(酸化還元反応)/ Organic chemistry(有機化学)/ Measurement and analysis(測定と分析)

Options:
Materials(材料科学)/ Biochemistry(生化学)/ Energy(エネルギー)/ Medicinal chemistry(医薬品化学)

※Core: 科目を取っているすべてのIB生が学ばなくてはいけない必修単元。
※Additional Higher Level: HLの履修者のみが勉強する単元。
※Options: 教師または生徒が自由に選択できる単元。4種類の選択肢の中から1つのTopicを選択。(2016年度新Syllabusより)

 

【経験者の体験談・アドバイス】
・繰り返し問題を解いて出題形式に慣れ、苦手分野を克服しました。
過去問を繰り返し解くことで、試験のパターンがつかめるようになりました。
・課題は授業の内容を忘れないよう、授業後すぐに取り組むことをお勧めします。

Chemistry (化学)SL(Standard Level)

<Chemistry SL(Standard Level)の概要>
SLの単元数は11個。さらに、Option単元を4つのうちから1つ選択する。

 

学習内容範囲/トピック
SLではCoreとOptionを勉強する。(HLの「学習内容」参照)

 

【経験者の体験談・アドバイス】
・DPではBiology HLをとろうと決めていたため、学習内容の重複が見られるChemistry SLも学習に役立つと考え同時に履修しました。
・Calculator(関数電卓)を用いた課題が多く、苦労しました。Calculator(関数電卓)の使い方は覚えておくと課題に取り組みやすくなります。
・Topic5~9は比較的短い単元で、化学理論などを得意としている生徒には学びやすいと思います。
・CoreのOrganic Chemistry(有機化学)やOptionsのBiochemistry(生化学)、Medicinal Chemistry(医薬品化学)などの実験や計算を用いることが少ないTopicsは、Biology(生物)との共通点があったので理解しやすかったです。また、実験・計算を得意とする生徒は、生物関連のTopicsで苦労をしていました。
・分からないところや理解できないところは、先輩や先生に聞いて完璧に理解し、問題を解けるようにすることが重要です。
・Coreは化学理論中心のTopicsが多いため、一度化学理論を理解してしまえば後から勉強するTopicsがより簡単に感じられます。
計算や実験が多いため、理系科目が苦手な生徒は苦労すると思いますが、他のGroup 4の科目と両立する場合(理系科目を2つ取っている場合)は、必要な知識が科目間で重複するので学習しやすいです。そのためPhysics(物理)やBiology(生物)などの他科目と同時に履修する生徒も多くいました。

スコアアップのコツと最終試験対策・アドバイス

IB Chemistry(化学)の対策を、IBで44点を取得した常盤さんを始めとする高得点取得者に聞きました。IBの勉強の仕方や進め方に関して分からないこと、Chemistry(化学)でお困りのことなどございましたらお気軽にご相談ください。

IB Chemistry(化学)の評価配点

External assessment (外部評価):70%

・Paper 1- SL: 20%  HL: 20%

・Paper 2- SL: 40%  HL: 36%

・Paper 3- SL: 20%  HL: 24%
 
Internal assessment(IA)(内部評価):30%
・SL: 20% HL: 20%

 

Chemistry(化学)の勉強方法・アドバイス

IB Chemistry(化学)では化学反応や化学構造など、学校の授業や教科書だけでは理解しにくい内容が多いため、ビデオ等の他教材で視覚的に理解することも効果的です。実際にIB Chemistryを学んだIB卒業生に聞いたところ、「ネット上の化学ビデオ教材をすきま時間に見て、理解を深めていた」とのこと。ネット上でよく見られるビデオ教材はIB専用ではないものの、IB Chemistry内容と一致している部分を解説しているため、十分効果的だそうです。
 

Chemistry(化学)のテスト対策法

学校によって異なりますが、テストは過去問をベースとしたものが比較的多いです。過去問が丸々出されることもあります。計算問題は配点も大きいため、計算練習は必須です。また”Data Booklet(*)”の内容を把握すると理解が深まり、テストで高得点を取得しやすくなります。
*計算の公式、周期表、構造(図)などが記載された冊子のこと。

 

Chemistry(化学)の暗記方法

基本的には、暗記よりも化学理論を理解することが大切ですが、分野によっては、化学構造や反応のプロセスなどを丸暗記することが必要になります。また、Data Bookletという公式、周期表、化学構造の図などが記載されている冊子の計算式や周期表等の活用部分も覚える必要があります。そのためには、繰り返し問題を解いて覚えることが最も効果的です。

 

Chemistry(化学)のPast Paper(過去問)勉強法

Chemistryには3つの”Paper”と呼ばれる筆記試験があり、それぞれ出題形式も時間配分も大きく異なります。そのため、各Paperの形式を理解し、それぞれ対策を練ることが重要です。

Paper 1:(HL: 60分/SL: 45分)
Multiple choice(選択問題)形式で、HLは計40問、SLは計30問。中には科学反応のプロセスを覚える必要があるものや、計算しなければ解けないものもあります。
Paper 2:(HL: 135分/SL: 75分)
Core(HLの場合は、AHLの範囲も含む)単元の中から、計算や論述形式など、様々な出題形式で問題が出されます。時間も最も長いので時間配分や形式を含め、最も対策が必要な部分です。Paper 2では計算機の使用が可能です。
Paper 3:(HL: 75分/SL: 60分)
CoreとOption(HLの場合は、AHLも含む)の範囲から問題が出されます。Paper 3はSection AとSection Bの二つに分かれており、Section Aではデータや実験に関する問題が出題され、Section BではOptionトピックの範囲から出題されます。

 

Chemistry(化学)の試験対策アドバイス

Paper 1:
とにかく多くの問題を解いて、問題のパターンに慣れることが大切です。
Paper 2:
計算、定義、解説、図を用いた説明等、幅広いTopicsから様々な形式で出題されるため、過去問をひたすら解くことが対策になります。また、教科書に載っている問題も基本的にシラバスに沿っているので、教科書を使っている方は普段の勉強が対策につながるでしょう。
Paper 3:
2016年度から形式が変わったPaperのため、過去問対策がしづらい試験となっています。しっかりと授業内で行った実験を振り返り、復習に励みましょう。

 

IA(Internal Assessment)、EE(Extended Essay)などについて

Chemistry(化学)のIA(Internal Assessment)対策・アドバイス

IB ChemistryのInternal Assessment(IA)では、化学をテーマとしたInvestigation(調査)を行い、レポートを作成することが求められます。
具体的には、
・実際に実験室で行った実験
・パソコンを用いたシミュレーション/モデルによる実験
・既存のデータ資料
を元に実験レポート(lab report)や、公式の証明を行うレポートを6~12ページ以内で作成しなければなりません。

 

<Investigationレポートの構成について>
テーマにもよりますが、高得点をもらえるレポートは主に以下のようなフォーマットに従っています。
1. Aim(目的)・Research Question(研究課題):Investigationで求めたいこと・数値・公式、実験によって答えを出したい「課題」を明確にしましょう。
2. Introduction(序論):必要に応じて実験テーマを選んだ背景、前提となる基本情報を調べてまとめましょう。
3. Variables(変数):実験・シミュレーションを行う上で、何の値を変化させて目的値を求めるのか、そして逆に何の値は固定するのか を決定しましょう。
4. Apparatus(実験器具):実験に使用する器具をリストとして記載しましょう。また、器具ごとに計測単位も記載しておくとなお良いでしょう。
5. Method(実験手法):実験の手順を、順序立てて分かりやすく説明しましょう。また、実験が危険を伴うものであれば、安全性をどう保つか言及しましょう。
6. Raw Data(原データ):実験・シミュレーションで得られた、直接的な原データを表にして記載しましょう。
7. Processed Data(加工データ):必要に応じて原データの表を元に、目的値の算出やグラフを作成しましょう。
8. Conclusion(結論):実験・シミュレーションを通して得られた目的値や、その値から読み取れることなどを自分の言葉で説明しましょう。
9. Evaluation(実験の評価):得られた目的値は想定していたものだったか?実験・シミュレーションはどれほど正確に行うことができたか?改善点はあるか?など、行った実験・シミュレーションの制約を考慮し評価を行いましょう。

 

IB Chemistry(化学)のInternal Assessment(IA)で高得点を取るために重要な対策ポイントは、以下の二つです。

①先生からもらえるコメント・フィードバックの有効活用
Investigationのレポートは、完全に一人で行うものではありません。授業時間中に実験を行なったり、レポートについて質問をする時間や、先生とレポートについて話し合う時間がほとんどの学校で与えられます。Internal Assessmentを直接評価するのは自分の先生ですので、先生からなるべく多くのフィードバックをもらい、それらを確実に自分のレポートに反映させることで高得点を狙えるでしょう。

 

②Criteria(評価基準)の徹底
IB Chemistry(化学)のInternal AssessmentのCriteriaは以下の5つの要素から成る、24点満点で評価されます。これらの要素をしっかり考慮してレポート作成に挑みましょう。
1.Personal Engagement-8%
2点満点で、生徒個人がどれだけ関心を持って取り組んだか、自主的に思考する姿勢が見られたか、などが評価されます。AimやIntroductionの部分でテーマに対する熱意を強調し、またEvaluationの部分ではなるべく細かく振り返りを行うと良いでしょう。
2.Exploration-25%
6点満点で、Investigationの科学的要素や、設定したResearch Question(研究課題)から逸れずに実験を展開できているかどうか、などが評価されます。Introductionの部分でテーマの科学的要素を強調し、またMethodの部分では矛盾がないように、実際に実験・シミュレーションを行いながら一つ一つの手順を書いて行くと、抜け漏れなく手順を説明することができます。
3.Analysis-25%
6点満点で、生徒が意味のあるデータを取得できたか、正しくデータを解釈することができたか、などが評価されます。Raw Dataの部分ではデータの計り間違えが無いよう注意し、significant figures(有効桁数)の数を統一してデータを記録しましょう。Processed dataの部分では原データを正しく活用し、グラフを作成するよう心がけましょう。
4.Evaluation-25%
6点満点で、生徒が得られたデータから論理的に結論を導くことができたか、研究課題に沿った結論を出すことができたか、実験の制約条件を理解できているか、などが評価されます。Conclusionの部分では前のRaw data、Processed dataから読み取れることを参照しながら結論を説明し、Evaluationの部分ではなるべく細かく反省点・改善点を述べましょう。
5.Communication-17%
4点満点で、レポート全体の分かりやすさや、論理性が評価されます。レポートの構成が評価対象となるため、上記で紹介した構成フォーマットを参考としてください。また、あくまでも化学のレポートとなるので、化学の専門用語は正しく使用しましょう。

 

IB Chemistry(化学)のExtended Essay (EE) (課題論文)対策・アドバイス

自然科学科目のEEを書く上で気を付けなくてはならないことは、EEのトピックが明らかに選択した科学科目を主眼に置いたものでなくてはならないことです。
例えば、EE科目としてChemistry(化学)を選んだ場合、環境科学、生物学、社会学など多様な面から見ることができる食品を研究対象にする際には、化学的側面を強調しなくてはなりません。

一次情報の収集においては、生徒自身による実験をベースか、既存の文献を自分で分析するか、どちらかを選択することができます。

テーマは広すぎないことが重要です。ざっくりと「水の分析」や「〇〇の反応」よりも、実際に調査の対象となるモノ(チューイングガム、ゼリー、アスリートなど)の名前をあげると具体的な議題が導き出せるでしょう。

 

EDUBALの教師はIB Chemistry(化学)のIA、EEなどのエッセイのサポートにも対応します。

詳しくはEssay(小論文)添削サービスをご覧ください。

Extended Essayの概要や対策法、スコアアップのコツが知りたい方はExtended Essay(課題論文)ページをご覧ください。

 

Chemistry(化学)の実験実施のアドバイスについて

実験は必ずしも毎回評価対象にはなるわけではなく、理論習得の延長線上として行うものもあります。そこで学んだことをIAに応用することも多いです。Chemistry(化学)に限らず、Group 4の科目は、行った実験や理論を理解しておくことが重要です。

IB Chemistry(化学)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)について

IB Chemistry(化学)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)はこちら(IBOホームページ)でご確認ください。

 

 

教師は全員帰国子女!オンライン家庭教師EDUBALの特徴

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う500名以上の帰国子女教師が、自身の経験を生かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。オンラインなので世界中のどこからでも指導を受けることができます。また、帰国受験、IB取得という経験を持つからこそ生徒様の悩みに寄り添った指導や相談に応じることが可能です。IBを勉強している人特有の課題でもあるTOK(Theory of Knowledge)やEE(Extended Essay)などのご相談も可能です。IBの勉強の仕方や進め方に関して分からないこと、Chemistry(化学)で満点を取得した人に聞きたいことなどございましたらお気軽にご相談ください!EDUBALスタッフが無料でお答えします。

 

(EDUBALのIBを経験した教師例)

 

 

※各科目について、もっと詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

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