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本ページでは、IB 44点を取得した常盤さん(東京大学)を中心に、IB高得点取得者からIB Physics(物理) HL/SLの科目選択や勉強法、試験対策に関する有益な情報を集め、まとめました。ぜひ今後の勉強にお役立てください!
(本ページの内容は2016年〜2022年までのシラバスに基づいています。)
●こちらの記事も合わせてご覧ください:
IB Science系 Internal Assessment (IA)で高得点を取るためのアドバイス
IB Science系 Internal Assessment (IA)で高得点を取るためのレポートの書き方
【IBで44点を取得した常盤さん】
所属大学:東京大学
滞在国:オランダ/シンガポール
指導可能科目:Physics/ Math/ Chemistry他
IBで高得点をとるには、コツを抑えた対策など効率の良い勉強が重要となりますが、自分の進路を見据えた科目選択も同様に重要です。科目選択に関してお悩みの方、Physics(物理)を勉強されている方は、以下の情報をご覧ください。
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【Physicsの学習内容】
SL+HL
(Core Topics) |
・Measurements and uncertainties(物理学と物理学的計測) ・Mechanics(運動力学) ・Themal physics(熱物理学) ・Electricity and magnetism(電流) ・Circular motion and gravitation(円運動と重力) ・Atomic, nuclear and particle physics(原子物理学と核物理学) ・Energy production(エネルギー生産) Options: ・Relativity(相対性理論) ・Engineering physics(基礎工学) ・Imaging(イメージング) ・Astrophysics(天体物理学) |
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HL | ・Wave phenomena(波の現象) ・Fields(場) ・Quantum and nuclear physics(量子物理学と原子核物理学) + SLとHLがどちらも習うトピックに関してはHLのほうが内容が多い |
<Physics(物理) HL(Higher Level)の概要>
単元内容は、Coreと呼ばれるSLとの共通単元が8つ、HL単独での単元が4つ。 Option(*)はSLと同じように4つの選択肢から1つ選ぶが、範囲はSLより広い。
* Core: 科目を取っているすべてのIB生が学ばなくてはいけない必修単元。
* Option: 教師または生徒が自由に選択できる単元。
【経験者の体験談・アドバイス】
・HLの範囲に入るといきなり難易度が上がりました。SLの範囲でやったことを基礎知識として、応用編として一歩深入りするような感覚でした。
・Coreの内容は日本の高校の物理の内容とほとんど共通していますが、日本の物理学の範囲で学ばない単元を学ぶこともありました。
・他の単元との関連性もあり、日常の現象とのつながりがわかる点で面白い科目だと感じました。
・計算が少し複雑になるので、数学に苦手意識を持っていると躓く可能性があります。内容もSLの倍以上あるため、暗記量が多く、大変でした。
・教科書を読んで理解した気になってもなかなか問題が解けませんでしたが、過去問で何回も練習して解法や問題パターンを頭に叩き込むことで問題が解けるようになりました。
<Physics(物理) SL(Standard Level)の概要>
SLの単元数は8つ。 OptionはHLと同じように4つの選択肢から2つを選ぶ。
【経験者の体験談・アドバイス】
・最初は比較的身近な現象に関係のある話題から始まりましたが、難しかったです。特に、電流などのTopicが難しかったです。
・物理の基本から学ぶので、特別な予備知識がなくても日本の中学レベルの科学の知識と計算力があれば差し支えないと思います。
・SL Coreの内容は日本の高校で学ぶ物理を超えることはないです。一方で、Optionは単元によっては日本の大学レベルの内容まで及ぶ可能性もあります。
・日本の参考書を使っていたのですが、頭の中で英語を日本語に変換することが難しく、苦労しました。
・分からないところを先生が教えてくれたので、分からない問題も解けるようになりました。分からない時は、学校の先生や家庭教師の先生を頼るといいと思います。
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IB Physicsでは多くの勉強量と時間が必要とされます。躓いたときにはすぐに解決することも必要な為、分からないことがあったらすぐに友人や教師に聞くなどして解決しましょう。
また、試験中はタイムマネジメントが非常に重要となります。どの問題にどれほどの時間をかけるかを事前に決めておきましょう。
External Assessment (外部評価) |
Paper 1 | ・計算機なし ・範囲:シラバスの全て ・試験時間:60分 ・配点/比重:40点/20% ・内容: 40問の選択肢方式 |
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Paper 2 | ・計算機あり ・範囲:シラバスの全て ・試験時間:135分 ・配点/比重:95点/36% ・内容: 計算問題と説明問題 |
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Paper 3 | ・計算機あり ・範囲:選択したOptionについて ・試験時間:75分 ・配点/比重:45点/24% ・内容: Section A グラフ・データの分析についての計算問題と説明問題 Section B 選択したOptionに関した計算問題と説明問題 |
Internal Assessment (内部評価) |
Individual Exploration | ・比重:20% ・内容: 物理学をテーマとしたInvestigation(調査)を行い、6~12ページのレポートを作成 |
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External Assessment (外部評価) |
Paper 1 | ・計算機なし ・範囲:シラバスの全て ・試験時間:45分 ・配点/比重:30点/20% ・内容: 30問の選択肢方式 |
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Paper 2 | ・計算機あり ・範囲:シラバスの全て ・試験時間:75分 ・配点/比重:50点/40% ・内容: 計算問題と説明問題 |
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Paper 3 | ・計算機あり ・範囲:選択したOptionについて ・試験時間:60分 ・配点/比重:35点/20% ・内容: Section A グラフ・データの分析についての計算問題と説明問題 Section B 選択したOptionに関した計算問題と説明問題 |
Internal Assessment (内部評価) |
Individual Exploration | ・比重:20% ・内容: 物理学をテーマとしたInvestigation(調査)を行い、6~12ページのレポートを作成 |
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IB Physics(物理)の対策を、IBで44点を取得した常盤さんを始めとする高得点取得者に聞きました!
勉強の仕方や進め方に関して分からないことがございましたらお気軽にお問い合わせください!
<Physics(物理)の勉強方法>
授業の板書のノートと教科書を見比べて、問題のパターンと教科書の該当箇所を照らし合わせながら理解を深める方法がおすすめです。
計算力もある程度必要なので公式の使い方や計算機の使い方の確認も必要です。
<Physics(物理)のテスト対策法>
テストは主に計算問題と説明問題の2種類から成ります。
計算問題については公式の使い方をしっかり練習して覚えることと、公式が何を求めようとしているのか、公式に含まれる記号は何を意味しているのか、ということを明確に理解しておくことが大切です。
説明問題では重要なキーワードを含めないと点数に加算されないので過去問の模範解答を繰り返し確認して練習するといいでしょう。
<Physics(物理)の暗記方法>
説明問題の対策、語彙の定義問題においては暗記が重要です。
公式の暗記は計算の流れをある程度覚えることには役立ちますが、基本的には過去問の模範解答を見て、どのような説明が求められているのかを理解することが重要です。
<Physics(物理)のPast Paper(過去問)勉強法>
過去問は数を重ねるほど問題のパターンが見えてきます。似たような問題が例年繰り返し出されることがあるため、数年分の過去問を一通り網羅することはとても重要です。
解答例も詳しく見て、どこで加点されるのかをある程度把握すると点数が取れる解答を書けるようになるでしょう。
<Physics(物理)の試験対策アドバイス>
過去問を解いて出題傾向を把握することが最も効率的な対策だと言えます。また、試験問題はsyllabusに沿って出されるので、syllabusやStudy Guide(*)の内容を確認しておくことも大事です。
*Study guide: syllabusの範囲のみをカバーする教科書
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IB PhysicsのInternal Assessment(IA)では、物理学をテーマとしたInvestigation(調査)を行い、レポートを作成することが求められます。
具体的には、
・実際に実験室で行った実験
・パソコンを用いたシミュレーション/モデルによる実験
・既存のデータ資料
を元に実験レポート(lab report)や、公式の証明を行うレポートを6~12ページ以内で作成しなければなりません。
<Investigationレポートの構成について>
テーマにもよりますが、高得点をもらえるレポートは主に以下のようなフォーマットに従っています。
1. Aim(目的)・Research Question(研究課題)
2. Introduction(序論)
3. Variables(変数)
4. Apparatus(実験器具)
5. Method(実験手法)
6. Raw Data(原データ)
7. Processed Data(加工データ)
8. Conclusion(結論)
9. Evaluation(実験の評価)
IB Physics(物理)のInternal Assessment(IA)で高得点を取るために重要な対策ポイントは、以下の二つです。
①先生からもらえるコメント・フィードバックの有効活用
Investigationのレポートは、完全に一人で行うものではありません。授業時間中に実験を行なったり、レポートについて質問をする時間や、先生とレポートについて話し合う時間がほとんどの学校で与えられます。
Internal Assessmentを直接評価するのは自分の先生ですので、先生からなるべく多くのフィードバックをもらい、それらを確実に自分のレポートに反映させることで高得点を狙えるでしょう。
②Criteria(評価基準)の徹底
IB Physics(物理)のInternal AssessmentのCriteriaは以下の5つの要素から成る、24点満点で評価されます。これらの要素をしっかり考慮してレポート作成に挑みましょう。
1.Personal Engagement-8%
2.Exploration-25%
3.Analysis-25%
4.Evaluation-25%
5.Communication-17%
IB Science系 Internal Assessment (IA)で高得点を取るためのアドバイス (Biology, Chemistry, Physics)
IB Science系 Internal Assessment (IA)で高得点を取るためのレポートの書き方 (Biology, Chemistry, Physics)
自然科学科目のEEを書く上で気を付けなくてはならないことは、EEのトピックが明らかに選択した科学科目を主眼に置いたものでなくてはならないことです。
例えば、EE科目としてPhysics(物理)を選んだ場合、科学、社会学、経済学など多様な面から見ることができるエネルギー問題をテーマにする際には、物理学的側面を強調しなくてはなりません。
一次情報の収集においては、生徒自身による実験をベースか、既存の文献を自分で分析するか、どちらかを選択することができます。
テーマは広すぎないことが重要です。ざっくりと「水の分析」や「〇〇の反応」よりも、実際に調査の対象となるモノ(チューイングガム、ゼリー、アスリートなど)の名前をあげると具体的な議題が導き出せるでしょう。
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Physics(物理)の実験は実験結果を公式に当てはめ、とある定数を求める、という作業が主な流れです。その過程では、複雑で長い計算式をCalculator(関数電卓)に入力しなければなりません。
技術的な問題ではありますが、面倒で間違えやすい過程なので計算式を打ち込む時は特に慎重にならなくてはなりません。
また、Physics(物理)の実験では主に公式を証明する、または公式を導くためのデータを集める実験を行います。したがって、実験の理解を深めるためには実験の内容と公式の関係性を考えることが重要になります。
Final Exam(*)では任意の実験のデータを基にグラフを作成し、そのデータから公式を導く問題も出題されるので、授業で行う実験はしっかり理解しましょう。
* Final Exam: 5月または11月にある最終試験のこと。
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国際バカロレアの物理(IB Physics)のカリキュラム(Curriculum)、クライテリア(Criteria)についてはこちら(IBOホームページ)でご確認ください。
※他の科目について、もっと詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。
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埜上 先生(東京大学 / 教養学部)
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岡部 先生(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン / Department of Geography)
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熊野 先生(慶應義塾大学 / 総合政策学部)
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