IB(国際バカロレア)Visual Arts(美術)の科目選択や勉強法、対策について

EDUBALでは東京大学をはじめとした国内屈指の難関大学に通う600名以上の帰国子女教師が、自身の経験を活かしてオンライン上で生徒様の指導にあたっています。本ページでは、IB Visual Arts(美術)を勉強したIB高得点取得者から、IB Visual Arts(美術)HL/SLの科目選択や勉強法、試験対策に関する有益な情報を集め、まとめました。ぜひ今後の勉強にお役立てください!
(本ページの内容は2016年〜2022年までのシラバスに基づいています。)

 

 

目次

  1. IB Visual Arts(美術)の学習内容
  2. IB Visual Arts(美術)の科目選択で悩んでいる人へ
  3. IB Visual Arts(美術)の評価方法
  4. IB Visual Arts(美術) スコアアップのコツ
  5. IB Visual Arts(美術)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)について
  6. 教師は全員元IB生!オンライン家庭教師のEDUBALのIBコースについて
  7. 教師紹介

 

 

IB Visual Arts(美術)の学習内容

IB Visual Arts(美術)は、美術を学びたい生徒だけでなく、アートを作る人としての技術を磨き、自信を持てるように設計されていています。そのため、生徒は様々な技術や手法の実験を行い、それらの振り返りを通して自分の創造的、文化的限界を試すことを推奨しています。

このコースでは、
・異なる観点と異なる文脈で美術を探究し比較すること
・同時代の芸術活動および表現手段と幅広く関わり、体験し、批判的に熟考すること
・世界中の表現的・美的多様性への理解を深めること
が求められています。

IB Visual Arts のコア領域:
・Visual arts in context
・Visual arts methods
・Communicating visual arts
これらのコア領域を、理論的実践・作品制作の実践・キュレーションの実践を通して研究します。

 

Standard LevelとHigher Levelの違い:

課題の比重や学ぶ内容がSLとHLで大きな違いがないため、Visual ArtsはSLの生徒とHLの生徒が合同で授業を受ける学校も多いようです。ですが、HLの方が仕上げる作品の数や提出するProcess portfolioのページをスキャンした画像ファイル数など課題量が多いです。またHLの方が、クライテリアにははっきりと記載していないものの、アートの技術に対する評価が厳しくなり求められる技術力が高くなります
そのため、SLの生徒の場合、学校での指導時間は150時間ですが、HLの生徒は240時間とより深く探求するし、アイデイアを練る時間を与えられています。

*Process portfolioとは多様な美術活動で行った実験、探究、修正 および改善を示す資料のことを指します。例としてVisual arts journalおよび他のスケッチブック、ノート、フォリオなどから抜き出したものがProcess portfolioと見なされます。

 

 

*2021年度試験については、変更点があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

 

 

IB Visual Arts(美術)の科目選択を悩んでいる方

【SL経験者の体験談・アドバイス】
・美術コースには、SLとHLのいずれについても事前に学習しておくべきトピックはありません。美術が好きであれば大丈夫!

・IBの他の座学科目のストレス解消になるのでおすすめです。

・完成した作品だけでなく、調査・制作の過程から評価の対象になるので、ひとつひとつの作業過程を大切にしましょう。


【HL経験者の体験談・アドバイス】
・授業時間外にも多くの時間を費やすことになるので、美術が好きであることはこの科目を選択するのに最も必要な条件だと思います。

・ただ絵を描くだけではなく、メッセージ性のある作品を仕上げる力が必要です。

・自分の考えや世界観を、視覚的に他者に伝えることが好きな人におすすめです。


 

 

IB Visual Arts(美術)の評価方法

IB Visual Artsの勉強には多くの勉強量と時間が必要とされます。IBにおいては決められた採点基準や独特の勉強法があるため、コツをつかんで対策をするだけで勉強の効率が良くなりスコアが取りやすくなります。そのため、躓いたときにはすぐに解決することも必要です。分からないことがあったらすぐに経験者や教師に聞くなどして解決しましょう。

 

Standard Levelの概要:
SL
External Assessment
(外部評価)
Task 1: Comparative study
(比較研究)
比重:20% (30marks)
内容:
最低2人の異なる芸術家による最低3つの異なる芸術作品を比較する。論評したものは10~15枚の画像ファイルで提出する。
Task 2: Process portfolio
(プロセスポートフォリオ)
比重:40%
内容:
作品に関する9~18ページの画像ファイルを提出する。提出される作品は、作品制作の形式を2つ以上とっている必要がある。
また、それらは異なるジャンルから選んだものでなくてはならない。
Internal Assessment
(内部評価)
Task 3: Exhibition
(作品発表)
比重:40%
内容:
それぞれにキャプション(1つの作品につき最大アルファベット500字)を付け、4~7作品。それに加えて400words(日本語の場合は800 字)以内のCuratorial Rationaleを書く。

 

 

Higher Levelの概要:
HL
External Assessment
(外部評価)
Task 1: Comparative study
(比較研究)
比重:20% (30marks)
内容:
SLの内容に加え、3~5枚の画像ファイル上で、自身の作品と実践が考察した芸術作品および芸術家からどれほど影響を受けたかを分析する。
また、使用した資料のリストを提出する。
Task 2: Process portfolio
(プロセスポートフォリオ)
比重:40%
内容:
作品に関する13~25ページの画像ファイルを提出する。提出される作品は、作品制作の形式を3つ以上とっている必要がある。
また、それらは2つ以上のジャンルから選んだものでなくてはならない。
Internal Assessment
(内部評価)
Task 3: Exhibition
(作品発表)
比重:40%
内容:
それぞれにキャプション(1つの作品につき最大アルファベット500字)を付け、8~11作品。それに加えて700words(日本語の場合は1400字)以内のCuratorial Rationaleを書く。

*Process portfolio ー 美術品の分析、画材を使った実験、作品の制作過程の記録など美術に関するあらゆるものの探究を示したもの

*キャプション ー 作品タイトル、表現 技法、サイズおよび制作意図を記入したもの

*Curatorial rationale ー生徒が自身の作品制作、作品発表に対する制作意図を明確に説明するもの

 

*作品制作の形式及びジャンルについて

ジャンル作品制作の形式の例
平面の形式デッサン(木炭、鉛筆、インク)、絵画(アクリル、油、水彩)、版画、グラフィックなど
立体の形式彫刻、デザイン(ファッション、建築)、テキスタイルなど
カメラやビデオ、スクリーンを用いた形式アニメーション、カメラを使った表現手段(静止画像、動画)など

 

*2021年度試験については、変更点があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

 

 

 

IB Visual Arts(美術)スコアアップのコツ

IB Visual Arts(美術)の勉強方法

IB Visual Artsを勉強するにあたり、おすすめの勉強法を紹介します。

①テーマを決めて作品を広げる!
何かテーマを決めて複数の作品を作ることで、自分が伝えたいことを多様な方法で他者に表現することができます。ひとつの作品を連作として仕上げるのも有効でしょう。

②いろいろなmedia(表現手段・材料)を試す!
画用紙、キャンバス、立体…チョーク、ペン、水彩、油、アクリルなど気になるmedia(表現手段・材料)は積極的に試しましょう。同じ対象物を描くとしても、異なるmedia(表現手段・材料)を用いれば全く新しい世界が広がります。

③こまめにVisual arts journalに作業過程を記録する!
Visual arts journalはこまめに書きましょう。
・どんなステップで作品を仕上げたのか?
・何を考えながら作業したのか?
・なぜその技法を採用したのか?
・どこを工夫したのか?
・どんな失敗にどんな対処をしたのか?

表現手段の実験、意志決定、芸術的意図の形成についての振り返りを行うことも重要です。また、Visual arts journalは、他の誰でもない自分がその作品を作った、という証拠にもなります。
*Visual arts journalとはprocess portfolioの1つで、体験したことや学習したことを、印象、振り返りおよび関連するすべての研究と共に記録するもの

④アイディアが浮かんでこないときこそブレインストーミング!
何を描いたら・作ったらいいのかわからない!そんなときは大きめの紙を用意して、ブレインストーミングをしましょう。自分のテーマなどを中心にして、自由な連想からできるだけたくさんの単語・考えを書き出します。それらの単語を足し算・かけ算して、具体的な作品のアイディアに繋げましょう。

⑤隙間時間を活用して作業を進める!
学校によっては、IB生には週に何コマか授業のないコマがありますし、そうでなくても昼休みや放課後の時間を活用して作業を進めましょう。私は、作品発表の展示会の直前はほぼ全ての空きコマを美術室での作業に当てていました。特に、大きなキャンバスでの作業は、家では難しいので学校にいる間に着実に進めましょう。


 

 

IB Visual Arts(美術) External assessment(外部評価)対策

Task 1: Comparative study(比較研究)
比較研究では、異なる芸術家による芸術作品を分析し、比較してください。この課題の目的は、多様な文化的背景で芸術作品を探求することです。3つ以上の作品(そのうち2つの作品は異なる芸術家によるものである必要があります)を調査し、比較することになります。この際、美術館、ギャラリー、展覧会などに足を運ぶことは、有益な直接体験の機会になるでしょう。また、解釈をする際には、信頼性のある情報で支持する必要があるので十分な情報収集を行いましょう。参考資料の記載は忘れないでください。

Task 2: Process portfolio
作品制作の技術を広げるために、多様な技術、テクノロジー、効果や過程を試し、探求していることを示すものを提出しましょう。その作品を作るきっかけ、その表現方法・画材・展色材を選んだ理由、その構成を採用した経緯、などを示す日記や、スケッチブック、ノートなどが挙げられるでしょう。



【経験者の体験談・アドバイス】
・毎回作業後に制作の進捗をスマホ等で撮影しておくと、後々Visual arts journalが書きやすくなります。

・考えたことや、試したことなど、最終的な作品に至るまでの経緯を記録することが大切です。

・スキャンして提出した資料はスクリーン上で評価されるため、文字が鮮明に判読可能であるように万全を期しましょう。

 

 

IB Visual Arts(美術) IA (Internal Assessment)の対策

Task 3: Exhibition (作品発表)

Exhibition(作品発表)では、
・技術的能力(一貫性、広がりと深さ、道具・技術・手順)を適切に使えていること、
・展示を見る人について熟考したこと、

などを示す必要があります。

集合作品の場合(2部作、3部作、シリーズ作品など)は、「作品タイトル(2部作)」というように括弧書きで明記する必要があります。

【経験者の体験談・アドバイス】
・作品を展示する背景など、展示の全体像も工夫しましょう。

・他の芸術家のイメージを意図的に「流用」している場合は、キャプションに元のイメージの出典を明記しましょう。

・学校の先生から積極的にアドバイスや情報をもらいましょう。教師が学習成果物の草稿を編集することは固く禁じられていますが、一度だけそれを読んでもらい、改善する方法を口頭または文書で助言してもらうことができます。

 

 

IB Visual Arts(美術) EE (Extended Essay)の対策

自分が決めたトピックについて4000words以内(日本語の場合8000字)でエッセイを仕上げることになります。具体的な作品や作家、芸術運動を批判的に評価したり、分析したりというように、明確な焦点を定めると良いです。生徒自身にとって興味深く、生徒独自の視点で調査できるトピックでこそ、説得力のある論理が展開できます。EEを通じて大学で必要とされるリサーチスキルや記述力を身につけましょう。

【トピックの例】
・ワシリー・カンディンスキーによる色の使用についての批判的評価
(A critical evaluation of the ways in which Wassily Kandisky used color)

・ヘンリー・ムーア(1898年生まれ)の作品において明らかにアフリカの影響が見られる範囲の分析
(An analysis of the extent to which African influences are evident in the work of Henry Moorse (b.1898) )

・シャオ・ルーの作品を通して分析した“アパートメント・アート”という用語の分析
(An analysis of the term “apartment art” examined through the work of Xiao Lu
※IB Visual Arts Guide 2016より

<EE (課題論文) での注意点>
一次情報や一次資料を積極的に使いましょう。具体的には、芸術家などに直接会って話を聞くことがおすすめです。

狭すぎず、広すぎないトピックを選びましょう。


 

Extended Essayの概要や対策法、スコアアップのコツが知りたい方はExtended Essay(課題論文)ページをご覧ください。


EDUBALのIB Visual Arts (美術)のIA、EEなどのエッセイ添削にも対応します。
詳しくはEssay(小論文)添削サービスをご覧ください。


 

 

IB Visual Arts(美術)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)について

IB Visual Arts(美術)のCurriculum(カリキュラム)、Criteria(クライテリア)はこちら(IBOホームページ)でご確認ください。

 

他の科目について、もっと詳しく知りたい方はこちらからご覧ください。

 

*2021年度試験については、変更点があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

 

教師は全員元IB生!オンライン家庭教師のEDUBALのIBコースについて

EDUBALでは、国内外問わずIB生の可能性を広げるためにオンラインでの指導を通して世界中のIB生の勉強のサポートを行なっています。教師は全員IB経験者であるため、生徒様の悩みに寄り添った指導や相談に応じることが可能です。IBの勉強でお困りの方は、EDUBALへお問い合わせください!

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