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実録!海外赴任中の帰国子女の英語はこう育つ


帰国子女

英語圏への海外赴任が決まり、いざ現地での生活が始まるとすぐに使わなくてはならないのが英語。生活の中だけでなく、お子さんの場合は、学校で主として使うコミュニケーションの手段であり、学習言語です。

海外生活スタートの初期段階では…

・ちゃんと学校で自分の意思を先生に伝えられるかな?
・早くまわりと話せるようになって学校に馴染んでほしい

などと思うものですが、海外での生活が長くなってくると、また考えも変わってきます。

・英語力がもう少し伸びるといいのに
・帰国までに受験レベルの英語力まで到達するのか心配

このように「コミュニケーションのツール」から「受験科目」「競争を勝ち抜く武器」へと、英語の捉え方は変化します。それに伴い、保護者の方のお悩みも変わってくるのは自然のことです。

では、実際に英語習得のプロセスとはどんなものなのでしょうか。それはお子さんの年齢・性格・海外での滞在年数・学習状況や学習環境などによって、大きく変わってきます。3年間のアメリカ駐在を経験した筆者の子どもたちを一つの例として、今回は英語習得の過程について書いてみたいと思います。コロナ禍のため、対面授業を受けられなかった期間も半年以上続いたこともあり、英語が伸び悩んだ時期もありました。そのため、あくまで一例として見ていただき、「こんな風にして子どもって言語を習得していくんだ」と、何かの参考にしていただければと思います。

目次

  1. 渡米前の子どもたちの状況
  2. ELプログラムスタート初期
  3. ELプログラムスタート中期
  4. ELプログラムスタート後期
  5. おわりに
  6. 海外での学習サポートはEDUBALで!

1. 渡米前の子どもたちの状況

筆者が夫の3年間の海外赴任で、家族で渡米した際、子どもたちはそれぞれ小学6年生と幼稚園年長でした。子どもたちの英語力はほぼゼロで、渡米前もとくに何の対策もしていませんでした。

子どもたちが渡米してからは、それぞれ現地校に転入。上の子どもは6年生だったのでミドルスクールへ。下の子どもは幼稚園年長でしたが、アメリカの義務教育は5歳から始まるので、小学校のKinderからのスタートでした。二人ともすぐにELプログラム(English Learners Program; いわゆるESL)が始まり、それぞれの学校で英語取り出し授業が始まりました。

このELプログラムの内容は、学区や学校によっても大きく変わってきます。比較的プログラムが充実している学校もあれば、中等教育以上(ミドルスクール以上)では一定の英語レベルに到達した生徒は、サポートが極端に減ることもあります。プログラムの内容は、各学校に直接問い合わせるのがおすすめです。

2. ELプログラムスタート初期

子どもたちはそれぞれの学校で、まず英語力を測定するスクリーニングを受けてからELプログラムに参加し、英語学習がスタートしました。小学校とミドルスクールということもあり、その学習方法は大きく異なっていました。

【Kinder次女の場合】

・主なコミュニケーション手段:翻訳アプリ
・英語取り出し授業は、週3回程度
・まずはフォニックスからスタート

次女のELクラスでは、英語をまず正しく読んで発音できるようになるために、最初に次女が習ったのは「フォニックス」でした。楽しく覚えられるように、体の動きもつけて教えられ、これは本人が覚えるまで授業の度に繰り返し練習しました。とにかく遊びを交えながら学ぶので、次女は楽しくELクラスに参加していました。

またアメリカでは、ELプログラムへの参加は任意とされていますが、英語を母国語としない生徒は必ず毎年WIDAという統一テストを受けて、英語4技能を測定することが義務づけられています。
年に一度、冬に子どもたちはそれぞれの学校でWIDAを受験し、その結果を学校と家庭で共有して、英語習得の進捗を確認していました。

■初年度に受けた次女のWIDAの結果■
各技能は1.0~6.0の間で運用能力レベルを表示。初年度は、すべての技能において不十分という結果でした。


帰国子女

【ミドル6年生長女の場合】

・コミュニケーションにも学習にも翻訳アプリが必須
・単位取得が優先のため、すぐに授業で役立つ内容の英語学習

ミドルスクールでは、小学校とは違って単位取得が何より優先されるため、授業への出席・テストの出来映え・課題提出が重視され、英語取り出し授業のコマ数は少ないと感じました。

また授業の内容も、すぐに教科で生かせるものとなっていたため、難易度も高い印象でした。たとえば当時娘が取り組んでいた課題は、やや長めのパラグラフを読み「このパラグラフのmain idea(本旨)は何か」や「そのことを証明するsupporting idea(補助する内容)はどの部分か」といった質問に答えるという内容でした。ある程度の英語力がなければ課題をこなせないため、毎晩親子で辞書を引いたり、調べたりして取り組みました。

■初年度に受けた長女のWIDAの結果■
長女の場合、リスニングは少し出来たようでしたが、全般的に充分なレベルとは言えない状態でした。


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3. ELプログラムスタート中期

9月末に渡米し、年明けにはコロナ禍に突入してしまったため、子どもたちの学校ではリモート授業に切り替えられました。そのため、対面で英語に触れる時間が極端に減り、二人とも英語力が伸び悩んだ時期でした。

【1年生次女の場合】

・短い文章の絵本は読めるが、内容は理解できない
・英作文はスペルミスや文法の間違いが多い
・対面授業が再開すると、ヒアリングとスピーキング力が伸び始める

リモート授業の期間中も、ELプログラムは継続的に行われていました。フォニックスと簡単な会話、そしてゲーム感覚で取り組める言葉遊びの課題などを通じて、英語を学んでいました。

1年生後期より、リモート授業から隔週で対面授業に切り替わり、リーディング(読書)が始まりました。現地の子どもたちが最初に触れるような、短い文章で構成された本が中心でしたが、とにかく同じ本を繰り返し読んでいたのが印象に残っています。

次女は書かれた言葉を読むことはできても、内容の理解には至っていませんでした。ですが、読書の回数を積み重ねていくことで、言葉を目にする頻度が増え、その言葉の意味や使われ方を学び、一つずつ言葉を習得していきました。

また、通常クラスの方では少しずつ作文を書く練習が始まりました。日記や料理などの作り方を説明する手順書という形で、簡単な言葉をつなぎ合わせて文章を作っていく作業を通して、文の構成やスペリング(綴り方)も学んでいきました。当然ですが、まだ動詞の正しい形や接続詞の使い方はわからないまま、なんとなく感覚で文章を作っている状態でした。

対面授業が増えていくに連れて、驚くほどヒアリングが伸びていき、先生の話す内容を少しずつ理解し始めていました。

■2年目:次女WIDAの結果■
前年と比べ、少しずつ各技能の言語操作レベルが上がってきていました。


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【ミドル7年生長女の場合】

・学習内容の専門性アップで英語の難易度アップ
・日本語優位のため、日本語から英語への変換が行われ、習得には時間を要する
・対面授業再開でスピーキングとヒアリング力が伸び始める

6年生から7年生になった段階で大きく変わったのは、学校の課題量と難易度です。選択授業のコマ数が増えたことが大きな理由の一つであり、また成績の付け方も厳しくなりました。授業では、資料を読む量も増えはじめ、その内容を調べてまとめ、さらに発表する作業も出てきました。

長女のミドルスクールでは、家庭科や体育以外の選択授業としてSTEMやPBL(Project Based Learning)などがあり、それによってペアワークが大幅に増えましたコミュニケーションスキルも必要であったため、長女が在米中に一番苦労していたのはこの7年生の1年間でした。

■2年目:長女WIDAの結果■
全体的にレベルアップしていましたが、その中でもリーディングとスピーキングの伸びが最も顕著でした。


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4. ELプログラムスタート後期

【2年生次女の場合】

わが家のアメリカ在住は3年間だったため、長女8年生・次女2年生がアメリカ現地校での最後の1年になりました。その最後の1年で、二人の英語力は飛躍的に伸びました。

・まわりとの意思疎通はほぼ問題なくできる
・リーディング:学年相応のレベルまで到達
・ライティング:間違いはあるものの上達

新年度から学校では通常の対面授業がスタート。2年生になると、とくにヒアリングとスピーキング能力が顕著に伸びた印象です。また2年生後半では、リーディングはほぼ学年相応までに追いつき、ライティングもまだ文法や語彙力の課題はありましたが、だいぶミスも少なく書けるようになってきていました。

2年生からは理科と社会の学習が始まりましたが、学習内容がまだそこまで専門的ではなく、内容的にも生活に密着した言葉が多い学齢であったため、英語の難易度も比較的にやさしく、まわりに追いつけた部分もあったという認識です。そのため、週3回の英語取り出し授業も週2回ほどに減っていきました。

■3年目:次女WIDAの結果■
読書量が増えたこともあり、リーディングとライティングが飛躍的に伸びました。


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【ミドル8年生長女の場合】

・まわりとの意思疎通はほぼ問題なくできる
・リーディング:学年相応のレベルまでには到達していない
・ライティング:一般クラスに参加することで大幅に上達
・8年生の途中で英検準2級取得

8年生にもなると、高校進学を見据えた学習内容に変わってくるので、英語の難易度や学習内容はさらにレベルが高くなっていきました。

まだ言語操作能力は不十分に感じていましたが、通っていた学校の所属学区ではミドルスクールの生徒に提供するのは入門レベルの英語学習までと定められていたため、そのレベルにすでに到達していたことを理由に、長女は7年生でELプログラムを卒業し、8年生からは通常クラス(Language Arts)で授業を受けることになりました。通常クラスでは語彙力を増やす課題や、ライティングの機会も増えていきました。

ミドルスクールの3年間で、娘がそれほど困ることなく受けられた授業は、理科と数学の2教科でした。理由としては、日本や現地の補習校ですでに学んでいた内容だったため、100%英語を理解できなくても内容の察しがついたことだと思います。逆に、日本語でいろいろな用語を学習していたため、英語を見てもすぐに日本語に変換でき、理解することができたのはメリットだと感じました。

スピーキングとリスニングについては、学校生活にすっかり馴染んで友達もできたことや、授業でペアワークなどを日常的に行っていたこともあり、特別困ることはないレベルまで上達してきました。

5. おわりに

子どもの英語習得は、本人の得意・不得意もあるとは思いますが、英語に触れる量に比例して、上達していくものだと思います。筆者もコロナ禍で長く続いていたリモート授業から、対面授業に移行した後に見た子どもたちの英語力の成長は、やはり言葉に触れる量が圧倒的に増えたからだと実感しました。

お子さんは英語とどのように向き合いたいと考えているでしょうか。受験科目や英語資格で必要という目標があると、どうにかその目標に届くように、親として出来るだけのサポートをしたい気持ちになります。でも万一、そのレベルに到達していなくても、それがすべてではありません。筆者個人の経験でも、長女は帰国高校受験の際に、目標にしていたレベルには届きませんでした。しかし、高校受験で英語の勉強が終わるわけではありません。まだその先もずっと続いていくのです。そして、学校での学習と本人の努力により、さらに英語力は伸びていきました。

英語習得を考えるとき、将来的にお子さん本人が英語をどのように使いたいのか、ということにフォーカスすることが大切です。自由に自分の意思を表現できるようになりたいのか、英語を使って海外で仕事できるレベルを目指したいのか。それには正解はありません。習得の過程を楽しみながら、お子さんの学ぶペースを大切に、継続的に英語習得に取り組めることを願っています。


Writer Profile

EDUBALアンバサダー Erina

夫の海外赴任に帯同し、家族でドイツとアメリカに合わせて5年在住後に、長女の帰国子女高校受験を経験。筆者自身も海外在住歴12年の帰国子女であることから、さまざまな視点から海外での教育や生活を通じて感じたことを中心に綴ります。

Erinaのnote記事

6. 海外での学習サポートはEDUBALで!

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EDUBALへの声

下記では、今までEDUBALで指導を受講された生徒様、保護者様から寄せられた声を掲載しています。
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  • 息子はアメリカに移住してすぐ公立中学に馴染めず辛い思いをしてきました。先生にも同じ経験があるため、彼の心情をよく理解していただきました。学習指導も素晴らしくMAPテストでは上位20%に入る事ができました。また先生のメール対応などはプロ意識の高いとても丁寧なものでした。母子ともに途方に暮れていた私たちに希望の光をともしていただきました。本当に感謝しています。

    • インター・現地校コース
    • 中1~3
    • アメリカ
  • 一緒に問題に取り組みながら、子供に寄り添った授業をしていただいています。

    • インター・現地校コース
    • 中1~3
    • 東京都
  • 分かりやすい授業はもちろんのこと、保護者とも密にコミュニケーションを取ってくれます。

    • インター・現地校コース
    • 中1~3
    • イギリス
  • 授業のおかげで、文法を前よりも理解できるようになり感動した。

    • インター・現地校コース
    • 小1~6
    • 東京都
  • 目標を設定し、状況に応じて計画的に授業を進めていただいています。

    • インター・現地校コース
    • 高1~3
    • アメリカ