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帰国子女を受け入れている学校に、EDUBALアンバサダーが母親目線で学校訪問するプロジェクト。今回は埼玉県本庄市にある早稲田大学本庄高等学院を訪問しました。
早稲田大学創立100周年を記念し、1982年に設立された早稲田大学本庄高等学院(以下:早稲田本庄)。卒業生の約99%が早稲田大学へ進学する、男女共学の附属校です。2022年からは日本医科大学への指定推薦枠も設けられ、生徒の進路選択の幅がより一層広がりました。
豊かな自然に囲まれた本庄キャンパスで、生徒たちは「自ら学び、自ら問う」という教育方針のもと、自由闊達な校風の中で充実した3年間を過ごします。大学附属校ならではの、一歩踏み込んだ学び、そして同校が持つ唯一無二の魅力に迫ります!
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左:早稲田大学創設者大隈重信像/右:広々としたグランド
所在地 | 〒367-0032 埼玉県本庄市栗崎239-3 |
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TEL | 0495-21-2400 |
アクセス | 本庄早稲田駅(上越・北陸新幹線)より徒歩13分 本庄駅(JR高崎線)より「スクールバス」またはタクシーで約13分 寄居駅(JR、東武鉄道、秩父鉄道)より「スクールバス」またはタクシーで約30分 |
生徒数 | 各学年約320名 3学年あわせて約960名 |
男:女 | 1:1 |
帰国生割合 | 約1~1.5割 |
コース | なし |
帰国生入試 | 帰国生入試:国語・英語・数学 I選抜:1次:書類選考 2次:基礎学力試験(数学・国語、各30分)・面接 |
編入 | なし |
最寄り駅が上越・北陸新幹線「本庄早稲田駅」である早稲田大学本庄高等学院は、約86万㎡の広大な敷地を持ち、豊かな自然に囲まれた学校です。キャンパス内には塚本古墳群や本庄早稲田の杜ミュージアムといった歴史・文化施設が併設されており、豊かな自然の中で歴史と知的好奇心に触れることができます。
また、地上3階建ての校舎に加え、生徒寮、体育館(約1,440㎡のメインアリーナ)、陸上競技場、テニスコート、ラグビー場、野球場、サッカー場など充実したスポーツ施設を完備。さらに、稲稜ホール(428席)や、トップレベルの蔵書数を誇る図書室が、生徒たちの学びと活動を幅広くサポートしてくれます。
これらの恵まれた環境と施設が、生徒一人ひとりの個性を伸ばし、実り多い高校生活を支えてくれるでしょう。
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【半田 亨 学院長】
早稲田本庄創立5年目より数学科教諭として勤務。2003年から情報科を担当。2019年より同校学院長に就任。
【上田 太郎 先生】
公民科教諭 入試・広報担当 教務主任
【嘉来 純一 先生】
英語科教諭 早稲田本庄の卒業生で半田学院長の教え子。
生徒寮担当
「自由と多様性」が本学院の特色を一言で表す言葉です。皆さんが持つ国際的な視野や、異なる文化の中で培われたしなやかな感性は、本校の「多様性」をさらに豊かなものにしてくれると、心から期待しています。本学院では、自ら積極的に行動する「主体性」が必要です。学校から何かを与えられるのを待つのではなく、常に「自分には何ができるのか」を問いかけてみてください。
ぜひ一度、学校に足を運び、ご自身の目でこの雰囲気を感じてほしいと思います。毎日の通学も含め、「この環境なら頑張れる」と心から思える皆さんをお待ちしています。
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随所にアートを感じる校内
半田学院長:
私がいつも使っている言葉ですが、「自由と多様性」が、本学院を最も的確に表していると思います。生徒たちは服装も自由ですし、メイクも禁止していません。様々な個性を持った生徒たちが、お互いを尊重しながら過ごしています。
半田学院長:
早稲田大学の附属・系属校の中でも、本学院が最も多くの帰国生を受け入れています。これは1982年開校当初から、「15歳までの生活経験が多様な生徒たちが集い、学びの場を創る」という理念を一貫して持ち続けているからです。歴史的にも、帰国生受け入れのノウハウが蓄積されている点は、他の学校にはない強みだと考えています。
半田学院長:
受験校の先生方は、生徒が大学に合格するという明確な目標があるため、授業をまとめる意味で簡単かもしれません。しかし、本学院では、生徒は受験に縛られていない分、「卒業できればいい」と考える事も出来てしまいます。そのような中で、いかに生徒の知的好奇心を惹きつけ、学問のおもしろさを伝えていくか。これは教員にとって非常に難しい挑戦です。指導要領をただ教えるだけでは通用しないため、教員一人ひとりが授業を「クリエイトする力」、そして自らも研究者として学び続ける姿勢が常に求められます。その意味で、教員にとっても非常に鍛えられる環境だと思っています。
半田学院長:
もちろん、大学附属校として基礎学力は必須ですが、それに加えて、様々な経験を通して、これからの人生を生き抜くための「強さ」や「柔軟性(フレキシビリティ)」を身につけた生徒を育てたいと考えています。大学受験がない環境だからこそ、生徒一人ひとりが「本当に自分がやりたいこと」を見つけ、それに挑戦してほしいと願っています。学校は彼らの挑戦を応援したいと考えています。
半田学院長:
本学院は大学附属校ですので、受験のための勉強に終始するのではなく、生徒たちが「自分の本当にやりたいこと」を見つけ、探究できるカリキュラムを重視しています。教員一人ひとりが専門性を活かし、生徒の知的好奇心を引き出すような独創的な授業を展開しているのが特徴です。その集大成として、3年次には全員が卒業論文に取り組みます。
半田学院長:
本学院の教育の大きな柱の一つが、3年次に全員が取り組む「卒業論文」です。2年次後半から3年次1月までを通して20,000字以上の論文にまとめます。これは単なるレポートではなく、生徒一人ひとりが自ら問いを立て、探究し、学術的な作法に則って一つの論文を書き上げる、高大連携教育の集大成ともいえるプログラムです。
この経験を通して、生徒はテーマ設定能力、情報収集・分析能力、そして論理的な文章作成能力を養います。教員は、自らの研究経験を活かして生徒の論文完成までを伴走者としてサポートします。
卒業論文そのものは他の学校でもありますが、本学院ではそれを大学での学びに直結する「アカデミック・リテラシー」を育成する場として明確に位置付けています。
半田学院長:
3年前から「プロジェクト活動」という制度を設けています。これは通常の部活動とは異なり、生徒自ら「こんな活動がしたい」と企画を立ち上げたり、教員が特定のテーマで参加者を募ったりするものです。国際交流、地域連携、研究活動など内容は多岐にわたり、学校が公認の活動として、研修への引率や発表会への参加などをサポートしています。
高等学院と同校河川調査班の合同河川調査(学校HPより)
半田学院長:
「大久保山学」は、2017年から行っている探究プログラムです。学校に隣接する大久保山の豊かな自然をフィールドとして、教員が専門分野を活かした多様な講座を開講し、生徒は自分の興味に合わせて選択します。例えば、森に入り、植物の種類や場所による光合成量の違いを測定したり、GPSを使って衛星と通信し、大久保山の精密な地形図を作成したりします。このように、自然の中から不思議を見つけ、それを科学的に探究するアプローチを体験させます。
このプログラムの最大の目的は、生徒に「研究テーマは身の回りのどこにでもある」という発見のおもしろさを体験してもらい、高校3年生での卒業論文制作に向けた探究の姿勢を養うことです。
家庭科の授業風景
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食堂には早稲田大学と同じメニューが並びます
嘉来先生:
高1から高3まで週1時間プレゼンテーション中心の授業を行います。帰国生にとって自分の力を発揮する場となり、モチベーション維持にもつながっています。高3では、成績ごとにクラスを分け、特にライティングに力を入れています。また、本学院は、長期留学生受け入れや希望制の留学プログラムを実施し、積極的に国際交流を行っています。
半田学院長:
海外生活が長くて日本語や日本史などをキャッチアップするのが難しい生徒は確かにいますが、基本的には個別対応とならざるを得ないのが現状です。というのも、15歳までの学習歴が一人ひとり全く異なるため、一律の補習プログラムを組むのが難しいのです。例えば、理科の内容は理解していても、それを表現する日本語の専門用語がわからない、といったケースが見られます。
数学に関しては、海外の学校によって進度が異なることが考えられるため、学年全員を対象に同じ試験を実施し、基準点に達しなかった生徒には、同じ問題を何度も解き直すという形の追試を繰り返し行っています。
3階建てのスタイリッシュな体育館
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嘉来先生:
男子(早苗寮)は136名、女子(梓寮)は120名の定員で、現在は男子111名、女子88名が入寮しています。 全員個室です。 食事は朝と夜に提供され、休日は各自で用意します。 365日滞在可能で、多くの生徒が長期休みも寮で過ごしています。
同じ年代と生活しているので楽しいという声を聞きます。自律心を養うために、朝は自分で起きるまで寮母が起こすことはしません。
寮生の中には、保護者がまだ海外に在住中の生徒もいます。
生徒寮(学校HPより)
嘉来先生:
全校生徒の約2割が寮で仲間と生活しています。残りの約8割の生徒は自宅通学生です。
新幹線通学者は自宅通学生の3割強で、全校生徒の4人に1人にあたります。本学院は、新幹線の駅が最寄駅のため、生徒の通学地域は幅が広く、長野県や新潟県から通学している生徒もいます。
【2025年版】帰国子女におすすめの寮のある高校6選!各校の特色や寮制度も徹底解説します!
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【木村さん】
高校3年生。イギリス、アメリカに約9年半在住。
【井上さん】
高校3年生。ブラジル、メキシコ、アルゼンチンに約11年間在住。
木村さん:
いずれは日本に帰ることが決まっていたので、できれば大学まで進学できる附属校がいいなと親と話していて、この学校を見つけました。
井上さん:
応援部に入りたいと思ったからです。小さい頃から親がよく6大学野球を見ていて、私は早稲田大学の応援が大好きになりました。それで、早稲田に入りたいと思うようになりました。
木村さん:
グリークラブ(合唱部)に所属している他、学院長が主催されている「河川研究班」というプロジェクトに参加しています。本庄市内の川を地元の小学生と一緒に調査したり、小学生に対して授業をしたりしています。私は海外生活が長かったので、今まであまり地域との交流がなかったのですが、この活動を通して小学生と交流できていることが大きな経験になっています。
井上さん:
応援部のリーダーとして学院を盛り上げています。日頃から体力作りをし、地域のイベント、文化祭で応援を披露したり、小学校でダンスや応援を教えたりしています。部員はみんな愛校心が強く、全員が早稲田大学の第一応援歌である『紺碧の空』を歌うことができます。大学に進学しても応援は続けたいと考えています。
井上さん:
僕は日本人学校に通っていたので大丈夫でしたが、現地校やインターナショナルスクール出身の友人の中には、日本のカリキュラムの土台となる部分で苦労しているという話を聞くこともありました。しかし、先生方はそういった生徒がいることを前提に授業を組んでくださるので、それほど心配することはないと思います。
井上さん:
寮生活を通して自立することができました。入寮する前は不安でしたが、同じタイミングで入った仲間と助け合いながらコミュニティを築き、お互いに頼りながら共同生活を送れるので、寮に入って本当に良かったと思っています。
木村さん:
やりたいことはたくさんあります。小さい頃の夢だった教員、映画がすごく好きなので、映画の配給会社の仕事に興味があります。どんな職業に就くにしても英語は必要だと感じているので、卒業後は国際系の学部に進学して、そこから自分のやりたいことを見つけられたらと思っています。
井上さん:
父が海外を飛び回って働いていた影響もあり、将来は世界を相手に日本の価値を高められるような仕事がしたいと考えています。
木村さん:
今、違う環境にいて、周りに相談できる人も少なく、どうしたらいいか分からない状況にあるかもしれませんが、自分自身がしたいことを常に胸に持って、2月まで駆け抜けてもらえたらなと思います。応援しています!
井上さん:
行きたい学校を好きになることが、受験勉強の一番のモチベーションになると思います。ぜひ、受験校に恋をして、受験期間を乗り越えてもらいたいです。応援しています!
インタビューにご協力いただいたお2人(左:木村さん/右:井上さん)
早稲田本庄のI選抜対策を徹底解説!帰国子女に人気のI選抜は難しい?
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半田学院長:
本学院は、早稲田大学の附属校ですので、卒業生のほとんどは早稲田大学に進学します。大学受験に縛られることなく3年間じっくりと学問を探求できるのが本校の大きな魅力です。昨年度は政治経済学部、理工3学部を希望する生徒が最も多かったです。英語の得意な生徒は国際教養学部を希望する生徒が多いですが、単に英語を勉強したいというより、英語を使って何かしたいと思う生徒がほとんどです。
また、多様な進路希望に対応するため、医学部を志望する生徒向けに、日本医科大学への推薦入学制度も設けています。これは本校の大きなアドバンテージの一つです。
半田学院長:
高校1年生から3年生までの学校成績と卒業論文を総合的に評価をして決定します。
「本庄早稲田の杜ミュージアム」に展示されている埴輪
半田学院長:
入試区分によって、得意科目に特徴はあっても、明確な学力差はありません。正直を申しますと、男子校だった時代は、数学や日本史で単位を落とす生徒がいたことも事実ですが、それは海外の補習校などのサポート体制が今ほど充実していなかったことも大きな要因だと考えています。
多くはありませんが、留年する率は一般生、帰国生の違いはありません。帰国生だからといってコンプレックスを持つ必要は全くありません。
半田学院長:
一般的な高校では、高校2年生から文理に分かれることが多いのですが、本学院では3年生に進級するタイミングで分かれます。2年生の秋ごろに3年生で履修する選択科目の中から、自分の興味や進路に合わせて科目を選んでいきます。ぎりぎりまで幅広い分野を学べるのも本学院の特色の一つです。
428座席を備える稲稜ホール
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蔵書数約13万冊を誇る図書室
【早稲田大学本庄高等学院ホームページ「入試情報」】
https://www.waseda.jp/school/honjo/prospective/admission/
★詳細は必ず学校ホームページや説明会等でご確認ください。
上田先生:
英検1級を中学生で取得するのは大変なことですので、持っていればもちろんアピールポイントになります。ただ、一つの目安として、高校入試の段階では英検準1級でも十分に高い英語力を持っていると評価されます。
上田先生:
編入制度はありません。4月入学のみとなります。
左:火星の石/右:什器も素敵なものを使っています
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今回の訪問で出会った先生方、インタビューに答えてくれた生徒さんたち、誰もが「早稲田が好きだ」という誇りと愛情に満ちた表情をされていたのがとても印象的でした。半田学院長が語ってくださった「自ら積極的に行動すること」の大切さ。その言葉は、生徒さんたちの自信に満ち溢れた姿そのものが物語っているようでした。
大学受験というゴールに追われることなく、多感な高校時代に「自分とは何か」「本当にやりたいことは何か」と真剣に向き合える時間。それは、附属校だからこその何物にも代えられない貴重でかけがえのない財産でしょう。
自分の心と向き合い、納得のいく道を選んでいくからこそ、その先の大学での学び、そして人生そのものが、何倍も豊かで充実したものになるに違いありません。教育のあるべき姿に触れた、実り多い訪問となりました。
約7年間のロシア、オーストリアでの海外生活を経て、4人の子どもの帰国大学受験、帰国高校受験、帰国中学受験を経験。 受験生ママの視点でも悩みに寄り添います。
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保護者とも綿密に連絡を取り合い、こちらからのリクエストにも快く応じて内容の濃い授業を続けてくださいました。英語の能力も申し分なく、優しく分かりやすい授業だったと息子も言っております。先生のサポートのおかげで、第一希望の高校入試に合格できました。海外生活が長く日本語に不安がある状態での高校受験でしたが、同じような環境で受験をされた先生だからこそ気持ちを分かっていただけたのだと思います。お力添え、本当にありがとうございました。
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