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「日本の大学で帰国入試がなくなるって本当?」
「うちの子の大学受験、どうなっちゃうの?」
海外で学ぶ生徒さんやその保護者の間で、今、大きな不安が広がっています。それもそのはず、これまで海外経験者のための主要な受験ルートだった「帰国生入試(帰国子女枠)」が、慶應義塾大学や早稲田大学をはじめとする多くの有名大学で、次々と廃止・縮小されているのです。
しかし、これは決して悲観的なニュースではありません。 むしろ、海外でのユニークな経験や培った能力を、これまで以上に正当に評価してもらえる新しいチャンスの到来を意味しています。この記事では、日本の帰国大学入試に起きているすべてを、どこよりも分かりやすく解説します。
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まずは事実から確認しましょう。近年、特に2021年度入試以降、多くの大学で帰国生入試の廃止が加速しています。以下は、現時点で判明している主要な大学・学部の廃止動向をまとめたものです。
廃止・停止年度 | 大学名 | 学部・学科名 | 備考・代替制度 |
---|---|---|---|
2021年度 | 東京農工大学 | 工学部、農学部 | |
早稲田大学 | 文学部、文化構想学部、人間科学部、スポーツ科学部 | ||
2023年度 | 千葉大学 | 薬学部 | |
2024年度 | 大阪大学 | 理学部(数学科・物理学科・化学科) | |
早稲田大学 | 基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部 | ||
2025年度 | 慶應義塾大学 | 文学部、商学部、看護医療学部、薬学部 | |
早稲田大学 | 法学部、商学部、教育学部 | 複数学部共通募集を停止。教育学部と政治経済学部は独自の帰国生入試を継続 | |
2026年度(予定) | 九州大学 | 共創学部 | |
法政大学 | 全学部 | 全学部で帰国生入試の募集を停止 | |
慶應義塾大学 | 総合政策学部、環境情報学部(SFC) |
特に注目すべきは、日本の私大トップで帰国子女にも大人気の早稲田大学と慶應義塾大学の動きです。慶應義塾大学は、2025年度から文学部や商学部など4学部で、さらに2026/2027年度入試では、帰国生に絶大な人気を誇るSFC(総合政策学部・環境情報学部)でも帰国生入試を廃止します。
早稲田大学は、2024年度を最後に、複数の学部を一度に受験できた便利な「複数学部共通募集」を廃止しました。これにより、大学全体としての「早稲田の帰国生入試」は事実上なくなります。ただし、教育学部のように独自の帰国生向け入試を続ける学部や、政治経済学部のグローバル入試のように、実質的に帰国生がメインターゲットとなる入試は残ります。この早慶の動きは、他の大学も追随する大きな流れを生み出しており、「帰国生であること」自体が特別な受験資格となる時代の終わりを告げています。
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では、なぜこのような大きな変化が起きているのでしょうか?理由は大きく3つあります。
理由1:国の教育改革「高大接続改革」の流れ
文部科学省は、知識の量だけでなく「思考力・判断力・表現力」や「主体性」などを多面的・総合的に評価する入試への転換を進めています。この改革の受け皿となっているのが、後述する「総合型選抜(旧AO入試)」です。海外経験という「ステータス」を元に選抜する従来の帰国生入試は、この新しい評価の考え方と合わなくなってきたのです。
理由2:「ステータス」から「個の能力」を評価する時代へ
皮肉なことに、かつて帰国生入試が評価しようとしていた「高い語学力」や「異文化適応能力」「主体性」といった能力は、まさに現在の総合型選抜が最も重視する能力と重なります。大学側は、「帰国生」という大きな枠で見るのではなく、一人ひとりの経験や能力、ポテンシャルを丁寧に見極めたいと考えているのです。
理由3:総合型選抜(AO入試)が新たな受け皿に
大学にとって、一般選抜、推薦入試、帰国生入試など複数の制度を維持するのは非効率です。そこで、帰国生が持つユニークな経験や能力を評価する場として、総合型選抜の枠組みに統合するのが合理的だと判断する大学が増えています。これにより、大学は自らの教育方針(アドミッション・ポリシー)に本当に合った、意欲の高い学生を国内外から集めることができるのです。
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帰国生入試に代わる新たなルート、それが「総合型選抜」です。近年、帰国入試の代々案になり帰国子女や留学生に絶大の人気を誇り、年々増えている英語学位プログラムの入試なども、この「総合型選抜」で選抜されます。ここでは、その特徴と攻略法を徹底解説します。
総合型選抜(旧AO入試)は、学力試験の点数だけでなく、志望理由書や活動報告書、面接、小論文などを通じて、受験生の意欲や個性、将来性を総合的に評価する入試です。
比較項目 | 従来の帰国生入試 | 総合型選抜(新常識) |
---|---|---|
応募条件 | 海外在住年数など厳格な規定あり | 海外経験の有無や期間は問われないことが多いが、英語資格やSATやIBなどの共通テストがマスト |
競争相手 | 同じ条件を満たす帰国生同士 | 国内外の意欲の高い全受験生 |
評価の核心 | 「帰国生」というステータス | 個人の経験、能力、将来性、大学との相性 |
アピール内容 | 海外経験を通じて何を学び、どう成長したか | 国内外問わず自分の興味関心がどこにあり、その背景及び大学で何を学び、どう成長したか |
では、具体的にどのような選択肢があるのでしょうか。ここでは、帰国生に人気の高い早稲田大学と慶應義塾大学の事例を通じて、総合型選抜の具体的な姿と、合格を掴むための戦略を探ります。
慶應義塾大学の総合型選抜は、学力だけでなく、受験生の個性や探究心、将来性までを深く評価する点が特徴です。特に、英語で学位を取得するプログラムと、日本語で学ぶプログラムの両方で、帰国生の強みを活かせる多様な選択肢が用意されています。
英語学位プログラム:授業がすべて英語で行われ、国際的な環境で専門性を深めたい学生に最適です。選考は書類と面接が中心で、まさに海外での学びや活動が直接評価されます。
– PEARL (経済学部): 経済学の理論から実践までをすべて英語で学ぶ、9月入学のプログラムです。選考はAO入試方式で、統一試験のスコアや志望理由書など、これまでの学業成績と将来へのビジョンが問われます。
– GIGA Program (総合政策学部・環境情報学部): 情報技術とガバナンスを融合した学際的な学びを英語で提供します。4月または9月の入学が選択でき、書類選考で合否が決まります。
日本語学位プログラム:日本語で授業を受けるプログラムでも、総合型選抜(AO入試・FIT入試)を通じて、一般入試とは異なるアプローチで合格を目指せます。
– FIT入試 (法学部): 活動実績を重視するA方式と、高い評定平均を重視するB方式があり、自分の強みに合わせて出願できます 。書類選考に加え、論述試験やグループ討論など、思考力と表現力が試されます 。
– AO入試 (SFC): 各学部が求める人物像に基づき、独自の選考を行います 。特にSFCのAO入試は、自由な発想やプレゼンテーション能力が問われることで知られ、海外でのユニークな経験をアピールする絶好の機会です。
– その他: 文学部 自主応募制推薦、理工学部 分野志向型入試、看護医療学部 AO入試など
早稲田大学は、非常に多くの学部で英語学位プログラムや国際系のプログラムを設置しており、帰国生が挑戦できる総合型選抜の選択肢が豊富なのが特徴です。
英語学位プログラム:授業がすべて英語で行われます。6つの学部で英語による学位プログラムが提供されており、その多くが総合型選抜(AO入試方式)で学生を募集しています。
対象学部: 国際教養学部 (SILS)、政治経済学部(SPSE)、社会科学部 (TAISI)、文化構想学部(JCulP)、基幹理工学部(FSE)、創造理工学部(CSE)など、文理にまたがる6学部で展開。特に国際教養学部(SILS)は、リベラルアーツ教育を英語で行う学部として高い人気を誇り、1年間の海外留学が必須です。
選考方法: 書類選考(統一試験スコア、英語能力証明書、志望理由書など)と面接で総合的に評価されます。
日本語学位プログラム:早稲田大学では、日本語で学位を取得するプログラムにおいても、海外での経験や高い英語力を評価する独自の総合型選抜が設けられています。
対象学部:政治経済学部(グローバル入試)、法学部、教育学部(※)、文化構想学部、文学部、人間科学部、スポーツ科学部(地域探究・貢献入試)、社会科学部 (全国自己推薦入試)、創造理工学部 (早稲田建築AO入試)、先進理工学部(特別選抜入試)、人間科学部(FACT入試)などで展開。
選考方法: 書類選考(統一試験スコア、英語能力証明書、志望理由書など)と面接で総合的に評価されます。
政治経済学部のグローバル入学試験は 従来の「帰国生入試」に近い位置づけですが、論文審査や面接を通じて、一般的な学力試験では測れない資質や経験、熱意を評価します。
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では、この新しい入試環境で成功するために、具体的に何をすればよいのでしょうか?今日から始められる5つの戦略を紹介します。
戦略1:意識改革!「帰国生」という枠を超え、唯一無二の「個」として勝負する
総合型選抜と帰国生大学入試の最大の違いは、帰国生大学入試以上に総合型選抜は「なぜこの大学で、この学部で、この教授の下で学びたいのか」という問いに対する、具体的で深い解像度が求められます。単に「〇〇学を学びたい」というレベルではなく、「自身の△△という経験から生じた□□という問題意識を、貴学の〇〇教授が提唱する××理論を用いて研究し、将来は☆☆という形で社会に貢献したい」というレベルまで、自分のテーマと大学での学び、そして将来像を一貫した線で結びつける必要があるのです。
従来の帰国生入試で評価された物語:
「多様な人種が共存する高校で文化の壁に直面し、それを乗り越えるために多文化交流クラブを立ち上げました。この経験から異文化コミュニケーションを深く研究したいと考え、貴学の国際教養学部を強く希望しています。」
総合型選抜でさらに評価される物語:
「多様な人種が共存する高校で文化の壁に直面し、多文化交流クラブを立ち上げる経験を通じて、『社会的マイノリティの包摂』というテーマに強い問題意識を抱きました。特に、貴学社会学部の〇〇教授が専門とする△△理論は、私の問題意識を学問的に深める上で不可欠だと確信しています。ゼミで学びを深め、卒業後は国際NPOでこの問題の解決に貢献したいです。」
つまり、総合型選抜で求められるのは「優秀な帰国生」ではなく、明確な目的意識を持った「一人の研究者・探求者の卵」としてのポテンシャルなのです。
戦略2:早期スタートが合否を分ける!長期的な計画を立てよう
総合型選抜の準備は一朝一夕にはできません。高校の早い段階から、日々の学習や課外活動がすべて自分のポートフォリオ(自己PR)に繋がるという意識を持ち、長期的な視点で計画を立てることが合格の鍵です。
戦略3:合格者の共通点!ポートフォリオ「3つの柱」を構築せよう
強力なアピール材料となるポートフォリオは、以下の3つの柱で構成されます。
①学業での卓越性 (Academic Excellence):高いGPA(成績評価値)は基本中の基本です。
②標準化テストにおけるハイスコア (Standardized Test Mastery):TOEFL、IELTS、SATなどでハイスコアを獲得することは、多くの難関大学で書類選考を突破するための「入場券」になります。
③情熱と主体性の証明 (Demonstrated Passion&Initiative):学問への興味を、受け身ではない主体的な活動(研究プロジェクト、ボランティア、コンテスト参加など)で示しましょう。
戦略4:言語化能力を鍛える!「なぜその大学か」を語れるように
自分の経験や目標を、文章(志望理由書)と対話(面接)で的確に伝える能力が求められます。志望大学の理念やカリキュラムを徹底的に調べ、自分の物語と結びつける練習を繰り返しましょう。信頼できる先生やメンターからのフィードバックをもらうことも非常に有効です。
戦略5:専門家の力を借りる!塾や家庭教師の活用
複雑化しており、かつ変化が多い入試制度を一人で乗り切るのは大変です。帰国生のサポートに特化した専門塾や予備校、家庭教師は、最新の情報提供から志望理由書の添削、面接対策まで、心強い味方になってくれます。専門的なサポートをうまく活用することも、有効な戦略の一つです。
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日本の大学における「帰国生入試」の廃止は、時代の終わりではなく、新しい時代の始まりです。それは、帰国生というカテゴリーで保護されるのではなく、一人ひとりのユニークな経験と能力が正当に評価される時代の幕開けを意味します。つまり、海外経験は、これからの「総合型選抜」という舞台でこそ輝く、誰にも真似できない強力な武器になります。変化の波を恐れる必要はありません。正しい情報を手に入れ、戦略的に準備を進めることで、道は必ず開けます。大学への扉が閉ざされたのではありません。ただ、その入り口が変わっただけなのです。
帰国子女枠(特別選考)って難しい?
帰国子女枠(特別選考)受験は、きちんと対策を行えば難しい試験ではありません。
国内の一般生とは全く異なる教育を受けてきた帰国子女の「キラリと光る何か」を探し、それを評価する受験であると言えるでしょう。
つまり、学生1人1人が海外生活で養ってきた言語力や学力に加え、その他個性的なスキル、考え方、価値観といったものが重視されます。
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話の組み立て方が上手な先生だったので、集中力が途切れることがありませんでした。また、非常にわかりやすい解説をしていただいたため、わからない問題を理解することができました。
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授業を私のセメスターのスケジュールの後ろから進めている為、Edubalで予習をし、学校の授業で復習ができるようになっていてとても役立っています。
一年半のレッスンで、一度は落ちたMathの成績をあっという間に上げていただきました。自信がつき、やる気が出ました。IBテスト期間中追加レッスンのお願いも聞き入れていただき、丁寧に弱い部分を強化した結果7と言うスコアが取れました。テスト後も大学の勉強に向けて、基礎をもう一度固めることができるようにレッスンを延長していただきました。一年半、大変お世話になりなりました。本当にありがとうございました。